2013年2月27日水曜日

読書記録:小説と新書と野球本

●鷲たちの盟約(アラン・グレン著。新潮文庫)

評判通りの面白さ。歴史改変モノの小説としては、ここ10年で屈指のレベル。2冊1000円なら買って損なし。改変された歴史は、冷静に考えると無理があり過ぎる(もしドイツがイギリスを完全に屈服させていたとしたら、東部戦線はスターリンの奇襲によって崩壊していたのでは?)けど、夢中になって読んでいるうちは「まぁ、あってもおかしくない」と思えるレベル。唯一、難点を挙げるとすれば、「主人公に物事を絡め過ぎ!」ということか。





●年賀状の戦後史(内藤陽介著。角川書店)

恐らく切手マニアにとっては「基礎教養の前段階のさわり」程度の内容なのだろうけど、全く興味がなく、全く知らなかった分野のハナシだけに、目からウロコが落ちまくった。というか、郵便番号制ってこんなに新しかったのね!



●必殺シンカー 変幻自在の投球術(高津臣吾著。ベースボール・マガジン社)

立ち読みして面白そうだったものの、実際に買って精読してみたら値段ほどの中身はなかった。タイトルを見れば、誰もがメカニカルな解説を期待するだろうけど、実際には印象論中心のぼんやりした解説がメイン。ただ、ところどころに高津独自の視点――「前捌きより引きつけて打たれる方がイヤ」とか「対戦してきたNPB選手のなかではオマリーが最良のバッター」など――が垣間見られ、そこだけは非常に面白かった。

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