2012年4月12日木曜日

smallvilleを見終わった:その1(第一印象について)

先月、最強と名高いDVDリッパー「AnyDVD」を導入。晴れて字幕つきで見られるようになった『smallville』シーズン9&シーズン10。徹夜のフルマラソンをせずに、今日までちまちま見続けられたのは、公用&私用でいろいろあったこと以上に、シーズン8ほど夢中にさせるものがなかったからですよ。

というわけで、以下、ネタバレ有りのファーストインプレッション。

・シーズン9。ゾッド役が良い。このドラマにおけるレギュラー以外の男優ってことごとくキモイ――デイビスとかコーベンとかアクアマンとか。ジミー・オルセンもキモイし――けど、ゾッドについて言えば、いかついもののキモさはゼロ。悪役としての存在感もあって非常に良かった。

・ヤングゾッドvsヤングスーパーマンという構図は、シーズン5から7にかけてのvsヤングレックスの頃みたいな感じで悪くない。ただ、シーズン7と同じように、途中から“宝探し”がメインになるところが……。これさえなきゃ面白かったんだけど。

・クラークとロイスの急接近については、内外で批判が渦巻いていたようだけど、手前的には全然OK。というかもっとやれ! というのが本音。いえね、こういうベッタベタなラブロマンス展開って嫌いじゃないのよ。

・ただ、ロイス役のエリカ・デュランスが、シーズン9に入ってから急激にゴツくなってしまい――デブとはいわないけど、全体に横幅が広くがっしりとした感じになった――チャーミングさが消滅してしまった点はマイナス。露出の高い服も着なくなったし。シーズン8は頭髪も黒味がかってきてルックス的にも完璧に近いロイスだったんだけどなぁ。

・シーズン9についていえば、全体通してのハナシは面白いし十分満足。ただし、脚本について、1点だけ決定的な瑕疵があったのが残念。

・手前は映画でもドラマでもアニメでも、「薄目で見る(=例えプラモの飛行機を吊るしているピアノ線が見えていたとしても、これを薄目で見ることにより見なかったことにする――という視聴技法)」ことを己に課しているので、SF考証とかタイムラインのズレみたいな瑕疵については全然気にしません。

・どのくらい気にしないかというと、例えば『アルマゲドン』の「宇宙空間で隕石が火を噴く描写」とか「宇宙ステーションの“ガソリンスタンド”での液漏れが、何故か画面下に滴り落ちる描写」とかも、「いいじゃん! 雰囲気があって」「液漏れがプカプカ浮くのもいいけど、滴り落ちた方がわかりやすいじゃん!」みたいに許すほど。

・実際、ハナシの大筋に関係のない瑕疵については、ネタとして突っ込むのはイイけど、顔を赤くして突っ込むのはどうだろうか? と思っているのでね。

・で、そんな手前でも「これはちょっと許せない!」と、顔を真っ赤にして突っ込みたくなってしまった脚本の瑕疵については、後日改めて。

・シーズン10は、シーズン9よりやや低調。『ウォッチメン』的世界を描こうという気概はいいんだけど、出来上がったものはといえば、単に暗いハナシが続くだけだったりして。最終的な解決方法も超能天気なモノで、なんだかなぁ……という感じ。

・そんなVRA編を終えた後半は、『スーパーマン』正編に向けた設定の整理と伏線の回収がメイン。この辺はもろにエピソードゼロ的展開――クラークがメガネを掛ける理由とかクロエが正編に一切出てこない理由とかetc――が続くので、ワクワクしながら見た。

・シーズン9、10両方に共通することだけど、全シーズン通して「コレ!」というベストエピソードがなかったことが、低調に感じた理由の一つかも。

・シーズン8は、「ロイスとのキスの直前にラナが現れたと思ったら結婚式大惨事」(ep10:BRIDE)、「ブレイニアックの破壊とクロエの命という究極の選択を迫られる」(ep11:LEGION)みたいな無条件で面白い回や、「ロイスの暴走とクラークの献身。そしてついにブラーがロイスとコンタクトを取る」(ep18:「STILETTO」)のような神回があったからね。

・ただし、10年も続いたドラマとして見れば、どのエピソードもダレてなかったし、テンションも下がっていなかったので、非常に健闘していたとは思う。

・とまぁ、いろいろとブー垂れてはいるものの、最終話でレックスとクラークが対峙して、ダークネスとの戦いの最中にスモールビルでの記憶を辿り、ついに自ら飛び立つという一連の流れを見せられてはねぇ……ブツクサ文句を言ってたおじさんも一発KOですよ。そこからラストまでの展開は、わかっていても感動するからなぁ。正直、最終話を見られただけで、シーズン10の元は十分取れたという感じ。



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