2012年3月27日火曜日

落合博満×梨田昌孝対談(NHK『サンデースポーツ』より):その2

――新監督へのアドバイスは?
落合 自分の好きなように、自分が思い描いた通りの野球さえやれば、それでいいと思う。あまり結果にこだわらず、「どうやってこのチームを上手く立て直して優勝するか?」ってことを考えればいいとは思う。周りの雑音をシャットアウトしてね。監督は評論家じゃありませんから。負けたら全部自分で責任とればいいんです。

――巨人の戦力補強について
落合 誰がケガしたときに誰が補充してくれるか? ということを考えれば、いい補強なんだと思います。ただ、野球ってのは出られるメンバーが限られているので、それが果たして本当に大型の補強だったのかといえば……。彼らがゲームに出ることによって、今まで出ていた選手が出られなくなる。ここをどういう風に考えるか? ということだと思う。その辺は難しいと思う。でも、戦力的に見れば図抜けてますよ。

――上手く補強できなかったチームはどうすればいいのか?
落合 いる選手を上手くとっかえひっかえ適材適所に使う、というしかない。今頃、戦力がないから外国人連れてくる、トレードするといっても、そうは頻繁にやれるものじゃないんでね。後はいる選手の底上げ。144試合は長丁場だから、それを考えてどういう使い方をするかなんだろうと思います。
梨田 広島が面白そう。得点と足をいかに絡めるかがポイント。
落合 昨年、一昨年も前半はそういうスタイルの野球をやっていた。でも、途中から動かなくなった。他所の球団は、あのように動かれるのが一番イヤだと思っている。そのイヤらしい野球を最後までやってくれれば、広島は面白いと思う。後は監督次第。失敗を恐れずにやれるか。そんなにホームランをボコボコ打てる打線じゃないだけにね。動ける選手は揃っています。

――今年日本一になる球団を予想して欲しい。
落合 ペナントレースの長丁場を勝ち抜ける球団は、限られくるだろうとは思う。全球団にチャンスはあっても、そのなかで勝てる比率の高いところと低いところはある。ただ、ペナントレースを優勝することよりは、日本シリーズを勝ち抜く可能性の方が高い。これは12球団全てにチャンスがある。

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