2011年10月4日火曜日

デーブ大久保について書いてきたこと(まとめ)

大久保博元(以下、デーブ)が楽天に打撃コーチとして招聘されるという報道を受け(といっても新聞辞令かも知れませんが)、ここで当blogで取り上げてきたデーブのことについてザっとまとめてみました。べ、別にYahoo! ニュースデビューに浮かれたわけじゃないだからね!

久しぶりに読んだ骨太の打撃論

~~~~現時点で日本屈指の打撃コーチの一人である金森栄治の持論に真っ向から異議を唱えているわけですが、実はデーブ大久保も、駒田と同じ指導法――ポイントを前に置いて打ってみろ――で中村剛也選手を見事に開花させてるんですよ(この辺の事情は、この間紹介した『プロ野球二軍監督』(赤坂英一著。講談社)に詳しく載っています)。

「プロ野球二軍監督」から読む“デーブの言い分”

~~~~菊池雄星投手の門限破りを巡って、大久保が注意したというハナシは、報道にある通りなんですが、「工藤公康投手を交えた食事会に菊池投手が来なくなった件」については、手前が知っている報道内容とは随分違うようで――

「工藤さん(公康、10年シーズンで戦力外)が雄星を食事会に誘って、ぼくが雄星の希望した日に寿司屋を予約したんですよ。そしたら、別の予定が入ったから欠席しますと言って、平気な顔してる。あのな、先輩やコーチに対してそういう態度はないだろう、工藤さんに謝っとけよって言ったんだけど、雄星はこたえたふうがない。逆に、なんで自分が謝らなきゃいけないのか、と思っていたようですね」(230頁)

――とあり、これを素直に読む限りは、「投手陣を交えた食事会」というよりは、「工藤、デーブ、菊池のメシ会」という感じがします。少なくとも菊池投手の都合に合わせて予約したにも関わらず、菊池投手の都合でブッチしたのであれば、「そりゃデーブでなくても怒るわなぁ。てか、生ける伝説と寿司つまめるなんて機会を無駄にするかね? フツー」と思いますよ。



池山隆寛、ブンブン丸の「野村野球」伝道:その2

~~~~大久保博元が打撃コーチとして一定以上の成功を収めた理由について、若手とのコミュニケーションが上手かったことを指摘する向きもあったが、これも掘り下げてみれば池山のケースに重なる点が多い。大久保が現役時代に、先輩やコーチから「デブ!」「減量しろ!」と心無い言葉を浴びせられてとき、藤田元司監督だけは「お前は、痩せたら力が落ちるんだからそのままでいい。その代わり捻挫なんかしないように足腰を鍛えて力をつけろ」(「『情』のリーダー論」藤田元司著。167頁)という言葉をかけたという。打撃コーチとしての成功は、このことに涙を流すほど感謝したという経験があったことも大きな理由の一つといえよう。





あと、デーブの“凄さ”が光っているのがこの記事。

ただのデブと見くびるべからず。中日・中田亮二の「きらめく才能」。(Number Webより)

~~~~デーブこと、西武の二軍打撃コーチ、大久保博元がこんな話をしていたことがある。

「よくデブはバッティングが天才的だとか言うじゃない。俺も、インコースだけは、なんの苦労もなく打てた。でも、それはいろんな話を総合するとね、デブだからうまいわけでもなんでもない。デブという見た目のハンディを背負った人たちは、それぐらい何かきらめく才能がないと上ではやっていけなかったってことなんだよ」

0 件のコメント:

コメントを投稿