2011年10月20日木曜日

私家版・東京スポーツ2011年優勝特集メモ

◆森繁和ヘッド独占手記

8年間でリーグ優勝4回。監督がなぜ勝てるのか、オレにもわかんねえ。聞きたいぐらいだよ。ただ、俺とは違う。俺と同じ人間ではない。野球そのものに関しては一緒だけど。表に出せるか、出さないかが違う。監督は何があっても態度にも、顔にも、言葉にも出ない。全く動じない。これが俺との違いなんだよな。

こっちがカリカリしながら投手交代をしても、あの人は「いや、こっちで行く」とは絶対に言わない。いまだに一回もないな。「誰で行く?」「これで行きます」「うん」。それだけ。

監督からはピッチャーに関して「全部預けるから、任せるから。俺はピッチャーのことは知らん。任せるからやれ」って言われていた。だからメンバー表を書くまで監督が先発ピッチャーを知らないこともあった。「今日はこれで行きます」「ほう」って監督は名前を書くだけ。「次の3連戦は誰で行くんだ」とか聞かれたこともない。「全部、お前に任す。俺が知っても何の役にもたたんのやろ」ってな。オーダーを決める時に「守備はどうする? 固めていくか? ピッチャー今日は誰だ?」って聞かれることはある。「吉見? だったら守り固めようや」って言ってメンバー代えたり…。

8年間で監督が先発を決めたのは、就任1年目の2004年開幕投手の川崎憲次郎だけ。温泉に2人で入っている時に「シゲ、一つだけいいか。川崎で開幕行きたい」って言ってきたんだ。「えっ! 川崎って誰?」って思ったよ。「これだけは俺が正月から決めていたことなんだ」って言うから「監督が決めるんだからいいですよ」って。まだ中日のユニホームを着る前の話だよ。ポンポンといいピッチングしたんだけどな。うまくいかなかったけど…。

◆大貢献…吉見、オレ流見返し説を笑顔の否定

チーム関係者曰く「吉見は今季でチームを去る落合監督に認めてもらおうと躍起になっていたはずだ。これまで落合監督は吉見に対してだけは、どんなに好投しても褒めなかった。それどころか厳しい言葉をかけたり、あえてコメントしないようにしていた。吉見にしてもれば面白くなかっただろう」と。

吉見に直撃すると、「確かに周囲には『落合監督が冷たいのでは』と心配する声もあるようだけど、そんなことは全然ない。ベンチ裏とはでは普通に監督から話しかけられたりしている。よく会話もしていますしね。監督を見返すのではなくて、むしろ(退任する)監督に何とか恩返ししたい、という気持ちで投げてきましたよ」

「そんな(使えるかどうか分からない状態だった)自分を取ってもらえたことに本当に感謝している。連覇、日本一で落合監督の花道が飾れたらいいですね」

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