2010年9月29日水曜日

いまさら何をしても無駄

漁船衝突ビデオの公表示唆 外交防衛委で法務副大臣

ことここにいたったら、正直、やれることは何もない。予算とか法律のことを考えなければ「離島に兵力を貼り付ける」「進入してきた船を沈める」のが最善手だろうけど、それが出来るのなら最初から船長をリリースしていないだろうし、社会党の残党と小沢派がいる限り、政調レベルで関連法案が葬り去られるのは火を見るより明らかだからねぇ。

で、昨日も書いたとおり菅が謝罪と賠償をしない限り中共は動く筋合いがないもの。そもそも中共の立場としては、「天安門広場の前で不逞日本人が不法にも同志を連れ去り監禁した」ってのと同じものなんだから、それ相応の“誠意”を見せなきゃ許せないんでね。

あと、「今回の件は長期的に見れば日本にプラス。これで中共の無法ぶりが日本国民の隅々にまで知れ渡り、対中政策の転換を喚起する契機になった」なんていうのがいるけど、それと“船長の解放”は全く関係ないでしょ? 

確かに前原(バカ)が後先考えずに<船長を逮捕>したことは良かった。目的はどうあれ、結果的に自民党が30年以上続けてきた媚中政策を180度転換する契機になったことは確かなわけだから。でも、この最大の僥倖は早々に“船長を解放”したことで最大のピンチに化けちゃったものね。船長を確保し続けていればこそ、「なぜ、小日本ごときから無辜の同志を奪い返せないのか!」ってハナシになって、解決を焦る中共と対等な交渉ができる可能性があったんだから。

だいいちいくら中共が対応をエスカレートさせても、中共政府が表立って日本人を殺すことだけは出来ない――ただし、政府に黙認された暴走した人民同志がテロに走る可能性は十二分にある。というか、北清事変から今日まで「憂国の念に発起した人民が攘夷を決行して外国人を手にかける」というのが中国が諸外国を脅すときの黄金パターン――でしょ? 事態がエスカレートすれば、拘束された4人にはたぶん死刑判決が出ただろうけど、死刑判決を言い渡すのと実際に決行することには果てしなく長い距離があるんでね。

もし、死刑を決行したら日本政府が本格的に中共を殴る格好の理由になっていたでしょう。普段は羊のようにおとなしい日本国民も忠臣蔵とか東宝任侠映画のクライマックスのように大爆発するだろうから。もっとも、そうなる前にアメリカが黙っちゃいないだろうけどね。属国の市民をいいように弄ばれたら世界の警察としてのメンツが立たないもの。

対中貿易がストップすることは、不景気な日本にとって確かに小さくないダメージだけど、一番のお得意様(カモ)である日本と商売できなくなって一番困るのは中共だし。例えば上海市の財源(地方税)の半分以上は外国人&外資系企業(メインはもちろん邦人&邦人企業)からのものでしょ? だいたい日本にとっては中国の代わり(タイ、インドネシア、ベトナム、マレーシア……その他諸々)はいくらでもいるけど、中国にとっては日本の代わりはどこにもいないからね。

0 件のコメント:

コメントを投稿