2010年12月31日金曜日

トスカナ通信(EU3HttT日記):その1

今年の仕事を全部終え、大掃除も終え、お正月用の食材も買い込み、あとは「ガキの使い」の特番を見るだけ――というところまで用事を片付けたところで、満を持してEU3HttTを始めることに。日がなモニタに向かって非生産的なことに従事できるのは、オンもオフもない自営業といえど「確実に業務関連の連絡が来ない」ときに限られますからね。

EU2ではアイルランド、ホラント、イングランド、ブルゴーニュ辺りで遊んでいたので、今回は内紛と裏切りでぐっちゃぐちゃだったイタリア半島で遊ぶことにする。で、どこでやるのかといえば、「ミラノでは大きすぎるし、ジェノバ、ヴェネツィアも強すぎる。といってもモデナやフェラーラでは為すすべなく負けそうだし……」と算段したうえで、結局、トスカナにすることに。設定は宮廷顧問だけを「史実」にして、あとはデフォルト通り。スタート開始年月日は1429年2月20日。メディチ家中興の祖であるコジモ・デ・メディチが権力を掌握したときにする。

スタート時のトスカナの状況は以下の通り(なお、手前のPCはかなりヘボで、ウィンドウモードでプレイ画像をキャプチャすると十中八九フリーズしてしまうので、プレイ画像は一切ありません)。

●支配プロヴィンス:フィレンツェ、ピサ
●政治体制:貴族共和制
●国策:礼拝の義務化
●安定度:+2
●陸軍:歩兵連隊×2
●海軍:ガレー×2、コグ×2

●国家スライダー
・中央集権+4
・貴族中心主義+1
・農奴制-2
・革新主義-3
・重商主義-3
・攻撃主義+1
・陸軍主義+1
・質重視-1

国策の「礼拝の義務化」がクソなので、他のモノに変えることにする。トスカナといえばメディチ家、メディチ家といえば銀行、銀行といえばお金なので、まずは交易で稼がないことにはハナシにならない。というわけで競争力を10%押し上げる「合理的商慣行」を採用することに。これにより安定度が2つ減ってしまうが、な~に、支配プロヴァンスが2つだけなんだから、すぐにでも回復するでしょ。あと、スライダーは自由農民制に一つ振る。「これで安定度低下イベントが来るかなぁ」と覚悟していたものの、実際には「よりよい管理体制」を引く。ラッキー。この時点で安定度は-1。

3人の商人をリグーリアに派遣するとともに、教皇領のミッション(=フェラーラの支配)の対象となっているフェラーラの独立保障を表明。北イタリアを狙うオーストリアと婚姻関係を結び、ウルビーノからの同盟も受諾することにする。モデナに対しては静観することに。

という具合に布石を打っていたら、早速教皇領がフェラーラに宣戦布告。フェラーラからの援軍要請を受け、1429年5月、フィレンツェ軍(歩兵連隊×2)をロマーニャに派遣する。率いるのはコジモその人。行政9、外交8、軍事8というスーパー元首である。10月には「陸軍を編成せよ」のミッションを達成。11月にはピサ軍(歩兵連隊×3)をローマに派遣する。

1430年3月20日にロマーニャを攻略。ここで教皇領に和平を提案する。条件はロマーニャの割譲。手持ちの兵力がゼロ&ローマを攻め立てられている教皇領には他の選択肢がなく、結局、開始1年強にしてロマーニャを得ることに。これは順調なスタートだ。

で、のんびりしようと思っていたら突然、ナポリがウルビーノに宣戦布告(大義名分ナシ)。同盟相手であるウルビーノの援軍要請に応える形で、なし崩し的にナポリと戦争状態に陥ることに。

南イタリア全土を支配するナポリと、トスカナ、ウルビーノ連合では地力に差があり過ぎ、下手にガチでぶつかり合うとこちらの5連隊(しかも騎兵ゼロ!)がキレイに全滅してしまいかねない……というわけで、維持費を最大に上げたままフィレンツェで穴熊暮らしをしていたら、ウルビーノの独立を保障していたらしいアラゴンが参戦! アプーリアで両軍が大激戦している隙に全軍でアプルツィに進軍。アラゴンにボコられたためかナポリ軍が攻めてくる気配は一切ない。

結局、1432年4月12日にアプルツィを攻略。ここでイピロスの解放、教皇領との同盟破棄を条件とした和平案を飲ませる。これで威信も3アップ。何というか恐ろしいくらいに順調に事が運んでいるなぁ。9月には「花の32年組」イベントが起き政務官が1人増える。これを受けてフィレンツェで土地改革を決行する。

ここまでやったところで1時間半くらいたったのでひとまず終了。

当面の目標は――

・陸軍の扶養限界が「7」までアップしているので、騎兵連隊を2つ作る。
・現在のミッション「教皇領より強力な海軍を作る」の達成を目指す。
・地続きのシエナ攻略に向け、同盟、婚姻関係を見直す。

――といったところか。中長期的にはフランス、オーストリアに対抗するため他のスーパーパワーとの連携も考えなきゃならないだろうけど、当面は中部イタリアでの覇権確立と来るべき探検に向けた海軍を整備すべきだろうなぁ。

2010年12月30日木曜日

2010年下半期に読んだ本・ベスト5

一足早い感じですが、「下半期に読んだ本&今年読んだ本ベスト5」を上げてみたいと思います。「今年発売」じゃなくて「今年読んだ」というところに注意してください。

というわけで、早速発表。

第五位:ロボット兵士の戦争(日本放送出版協会)

◆読書メーターの感想:極めて良質なルポルタージュ。ロボットが引き起こしている軍事革命の現状と将来について、ありとあらゆる角度から深く切り込んでいる。全ての章が読みどころで、値段以上の価値がある大作。

*詳しくはblogにある通り。かなりの大部なので人によっては読み下すのに苦労するかも知れませんが、中身は案外読みやすいです。ロボットは、軍事だけでなく産業界から日常生活まであらゆる場面に普及することが確実視されているので、将来のことについて何がしかの情報を得たい人にとっては必読の本といえるでしょう。



★第四位:時の地図(ハヤカワ文庫)

◆読書メーターの感想:いやぁ面白かった。ヴィクトリア朝末期のイギリスにおける「魔界転生」(最近の人には「スーパーロボット大戦」の方が通りが良いか?)というか、自分にとって好きなものだけがてんこ盛りで出てきておなかいっぱい大満足――という感じ。ラブレターとかアクションシーンとかの描写も何気に凄い。

*ここ数年に読んだ新刊SFでは抜群に面白かった。ただ、この面白さは日頃本を読まない人にはなかなか伝わらない類のものでしょう。ある程度、SFを読んでいる人であれば、娯楽小説やSFのお約束、仕掛けをことごとくなぞったかと思えば裏切り、裏切ったかと思えばなぞり、そうかと思えば突き抜ける――という具合に、読んでいて鼻面を引きずり回される快感を味わえるはず。タイムトラベルかヴィクトリア朝に興味がある人ならば、絶対に面白く読める本です。





★第三位:一万年の進化爆発 文明が進化を加速した(日経BP社)

◆読書メーターの感想:これまでの人類進化の常識を180℃覆す問題作。人類の進化は現生人類以降、ほとんど止まったと考えられているが、実は文明誕生から今日までに飛躍的に進化している――という結論を遺伝子解析から鮮やかに導き出していく展開は実にスリリング。現生人類が誕生した頃の人口(数十万人)と現在の人口(数十億人)を比べても、近世から現代においては遺伝子の選択、変異の機会が桁違いに増えているという論理は、単純だが説得力がある。しかし、そこから導き出される種々の結論は、大論争を呼ばずにいられないだろう。

*詳しくはblogにある通り。画期的な論考にして言葉通りの問題作。この主張に対して科学的にどのような反論が加えられるのか? そこに興味があります。



★第二位:ロボトミスト 3400回ロボトミー手術を行った医師の栄光と失墜(武田ランダムハウスジャパン)

◆読書メーターの感想:455pの大部だが、あまりの面白さに徹夜して一気読み。科学的評価と臨床上の問題解決のジレンマ、科学の進歩と倫理の“足枷”、そして栄光と失墜。いろいろ考えさせられる深いテーマもさることながら、何より<ひとりで歩く猫>であるウォルター・フリーマンのキャラクターが実に魅力的。彼に焦点を当てて映画化すべきだろう。もっとも、倫理的な問題が大きすぎて不可能な話だろうが。

*今回取り上げた5冊のうち、唯一オススメするのを躊躇する本。ロボトミーのことを知らない人、医療や科学技術について全く興味のない人にとっては、単に冗長でわかりにくく面白くない伝記でしかないですからね。ただ、ロボトミー、医療、科学技術について少しでも興味のある人であればベラボーに面白く読めるはず。現在ではほぼ“黒歴史”に近く、一般向けの読み物がほとんどない「ロボトミーの解説書」としても、たった一人で良くも悪くも歴史に残る医療技術を“発明”した科学者の伝記としても、超一流の本です。



★第一位:サイエンス・インポッシブル―SF世界は実現可能か(日本放送出版協会)

◆読書メーターの感想:「面白さ」という点では、今年読んだ科学書のなかで随一。並行宇宙とひも理論の解説は、これまでに読んだあらゆる科学書のなかで最もわかりやすかった。熱力学三法則の“言い換え”に典型的だが、こうした喩えの上手さと“補助線”を引くセンスの良さは、他のライターや学者にはない強力な武器だろう。用語解説、原注すら「読んでいて面白い」ところも素晴らしい。

*感想については上記以上に付け加えるものはありません。SF(小説、映画、TVシリーズ、マンガ……etc)好きの人は、騙されたと思って読んでみてください。



年間ベストワンは『競争と公平感―市場経済の本当のメリット』(中公新書)。以下は、その日の気分によって順位が変わるかなぁ。

2010年12月29日水曜日

*読書メモ:テレプシコーラ第2部・第5巻

手前が最も尊敬する漫画家である山岸涼子御大の最新刊を読んだわけですが……これで完結かよ!

事実上のあとがきである『テレプシコーラ番外編/六花のHバレエ学校ルポ』の最初のページに、「おかげさまで 完結とあいなり ました」とあって、思わず三度見(出崎統演出©)。10年続けてこんな、こんなに中途半端なところで完結? この消化不良っぷりは『ヒカルの碁』レベルじゃねぇぞ。1冊でコンクールの残りを全部描写しなきゃならなかったからか、本編のほとんどは踊りのシーンばかりで、ハナシがほとんど進んでないし。いや、もちろんここ数年の『ガラスの仮面』みたいな酷いことにはなっていなくて、面白いことは面白かったんだけど、ここで終わるかねぇ。

ローラ・チャンの正体については、あのくらいの明かし方で全然OK――コーヒーをぶっかけたデブの成金親父が義父としたら現在進行形で酷い生活を送っているのだろうなぁ、と想像させる間接的な描き方が素晴らしい――だけど、テレプシコーラは千花、六花、空美のサーガなんだから、最後は「コリオグラファーになった六花の振付でローラが踊り、二人で千花を超える」ってクライマックスがないと終わるに終われんでしょうよ。これで終わりなら1部10巻のマンガ史上に残る悲劇は一体何だったのか? 御大のことは尊敬しているけど、この終わり方には納得できない。断じて納得できないぞと。

というわけで、しばらく休養した後、タイトルを変え心機一転して「その後の展開」を書くに1万ペリカ。本当は健康を害していて描き切るだけの体力がないなんてことはないよなぁ……。

2010年12月28日火曜日

ネツィブ・メラハがわかった!:メタルマックス3日記

昨日、どうも寝つきが悪かったので、このあいだちょっと手を付けたものの途中で詰まって投げ出していた『メタルマックス3』で遊ぶ。

「100t」のところに戦車を置きっぱなしにしてから、どうやって進めばいいのかわからなくなっていたネツィブ・メラハに行き、ふと、塔の手前の橋を渡りきったところで左右に動いてみると……あ、当たり判定ないじゃん! で、左にズズッと進めてみたらありましたよ戦車用のエレベーターが。つまるところ“すいもんのかぎ”みたいな初歩的なトリックだったということね。いやホント、まんまとダマされてしまった。「100t」は、そこから外周のハシゴ迷路を登っていくときの“カギ”になっているということで、最上階の「100t」に戦車を置いておいた手前は、そのまんま迷路を踏破すれば攻略できるということか!

と、ここまで気づいたところでいい塩梅で眠くなりおねむに。人間ってのは、こういうつまらないことでも、心配事が一つなくなると安心するものなのだなぁ。この後は、残っている仕事と大掃除を終えた後に手をつけることにしよう。



2010年12月27日月曜日

なぜかマスコミは全力でスルー中だけど

現役首相のお膝元の地方選で「惨敗」を喫したことは大ニュースだと思うんだけどなぁ。

菅首相の地元、西東京市議選で民主惨敗 過半数が落選、政局に影響

◆参考:西東京市議会議員選挙の得票数

・10/12/26 民主党 9,442(14.86%) 自民党 14,162(22.29%)
・06/12/24 民主党 10,629(16.74%) 自民党 7,393(11.64%)

前回が、安倍政権が躓き始めた頃の選挙だったということを差し引いても、現役首相のお膝元でライバル政党の得票数が倍増って……どんだけ選挙に弱いんだよ。松戸、茨城の惨敗には「地方じゃ弱いけど、東京じゃ強い(キリッ」って言えたかも知れないけど、今回は何一つイイワケできないでしょ。統一地方選どーすんの? 現状を虚心坦懐に見たら、どう考えても政権維持は難しいでしょ。

追記:「キッコーマンしぼりたて生しょうゆ」にはまいった。煮物を作るのにドバドバっとしょうゆを入れようと思ったら、ちょろ、ちょろ、ちょろっとしかでねぇの! 鮮度保つためとはいえ500mlだろ。煮物用にペットボトル入りのしょうゆを買わなきゃならないじゃないか! ええい使えない!

2010年12月26日日曜日

今年の新春ワイド時代劇も長く安そうで安心した

普段、積極的にTVを見ることがほとんどない手前にとって、1月2日の午後から始まるテレビ東京の「新春ワイド時代劇」は、リアルタイムで視聴する数少ない番組の一つです。

ゴロゴロしたり、みかんを食べたり、夕食&風呂の準備をしたりしながら、PS3の映像より安っぽいCG&セットを舞台に、B級感溢れるメンツの“学芸会”をだらーっと眺める喜びは、「大晦日&お正月という大イベントを終えて気の抜けた1月2日の午後」でなければ味わえないものですからね。1月1日に放映するには安すぎ、1月3日では長すぎる。1月2日でなければ許されない安さと長さ。これこそが新春ワイド時代劇の妙味でしょう。見ていると時々、「オッ」と思うようなシーンもあったりして――近年では『柳生武芸帳』で菊川怜がやられたシーン。連れ込まれた小屋から叫び声とともに着物、帯が次々と放り出されるところ&事後の表情を見て、腹が捩れるほど笑った。何百年前の描写だよ!――、そういうシーンをたまたま目撃したときには、不思議なお得感がありますし。

で、来年は何をやるのか? とテレ東のサイトを見てみたら、こういうのをやるとか。基本、織豊時代から離れないところがイイなぁ。CMを待たずに用事を済ませてもハナシの筋を追えるからね。

「大河もそうだけど時代劇なんてさぁ、太閤記と忠臣蔵をかわりばんこでやればいいんだよ。結局、みんなが見たいのはコレだけなんだから」

とは、自営業になる前に務めていた会社の常務の名言だけど、ホント、これは真実だと思いますよ。

あと注目すべきはキャスト。徳川家康がコイツとか。いつかやると思ってたし、やるとしたら由緒ある大河じゃなくて色物路線のこっちしかないとも思ってたから、ある意味、予想も期待も裏切らない役ってことか。本当は、大傑作歴史マンガ『風雲児たち』を実写化することがあれば、そこで松平定信――マンガ内では、もう気持ちいいくらいの悪役!――をやってくれることを期待してたんだけど。

2010年12月25日土曜日

<絶版兵頭本>紹介@『日本のロープウェイと湖沼遊覧船』:その4

◆滋賀県
・釈迦岳:「釈迦岳・比良索道リフト」は、今回の取材でベストワンの「特殊索道」で、誰にも推薦できる。夏山観光リフトの中で最高に楽しめた。経路が適度な長さ(片道13分)、深い谷を何度か越え、尾根を数度越え、傾斜が数度変わる。高度が上がるにつれ、シダ植物の世界から選任の清遊する境界に連れて行かれる。振り返ると琵琶湖だ。

・賤ヶ岳:賤ヶ岳七本槍が有名だが、実際に具足をつけて長槍を担いでこんな急な山の中を機動できるはずはないと、現地に来れば誰にでも実感できる。いまのように登山道が整備されていたとしても、集団で整斉としたかけひきはまず無理だったろう。よって、たとえれば、数百人の猟師と数百頭の熊のにらみ合いが、あたり一帯の藪の中で広範に進行したのだと私には信じられた。

◆静岡県
・日本平:都道府県の持つ観光資源の「有望さ」は、そこに現在稼動している旅客索道ならびに遊覧船の数に比例する――という“法則”が、今回の取材で見えてきた。静岡県には存外に索道が多くてびっくりした。主なものを見て回るだけでも4~5日は必要だろう。

・熱海:昭和9年の「丹那トンネル」の開通までは、東京からの鉄道の終点だった。つまり、近代交通的にはフロンティアライン上の、不便な温泉場だった。これと共通した土地環境を、昭和前期以前の日本の作家たちは常に求めてやまず、好んで小説の舞台に見立てようとした。近代交通上のフロンティアラインの消失と、支那事変の大動員で日本人の共有できるフロンティアが一挙に国外に拡張されたのは、ほぼ同時期のこと。爾後、日本人作家が落ち着いて小説などを考えられる静止空間は、どこにも探せなくなった。なお、「秘宝館」は、昭和32年以前の「歓楽地」の残滓であって堕落でも何でもない。

◆栃木県
・丸山:索道は静かな輸送機関なのだから夜間にも運行できるのではないか。また、こんな山の中にこそゲームセンターがあったらいいと思っている。つきあいで温泉場にやってきた精神的に若い元気な客の中には、旧態依然な山間の温泉街の退屈さに閉口している人が必ずいるのだ。この客層に退避場というか、暫時の居場所を与えてやることができるだろう。

◆長野県
・横岳:奈良朝いらい日本の修験道者の過半が、誰も踏み入ったことのない奥山の大自然の奇観を自分だけが見たというその体験を、里に降りては誰彼かまわず吹聴せずにおれなかった。大多数の山伏はすでに俗人だった。近代日本の登山者も同じく俗人。ここを誤解していると、日本の自然破壊は止めどもないだろう。

◆山形県
・蔵王山:なぜドル箱の観光地になり得ているのか? その理由は暑さにあるのではないか。山形市はフェーン現象の起きる内陸の盆地だ。梅雨前半からちょっと晴れると、その日の気温がすぐに上昇して30℃を超える。普通、フェーンの空気は乾燥しているのだが、山形市のはなぜか湿っている。体感上での耐え難さは相当なものだ。この汗だくの山形市からバス代860円で行ける場所に、確実に5℃は温度の低い温泉高原があり、そこから数千円を出してロープウェイに乗れば、市内よりも10℃は低くなる。まことに幸運な暑すぎる町と寒すぎる山のコンビネーションではないか。しかも山の中腹に温泉があったことで、古くからの山岳信仰とレジャーが直結できた。
(都築注:兵頭師は、自ら原作したマンガ『ヘクトパスカルズ』で、フェーン現象を扱ったサスペンス「File3:予報の鉄人」を書いている)



2010年12月24日金曜日

<絶版兵頭本>紹介@『日本のロープウェイと湖沼遊覧船』:その3

◆大阪府
・万博公園:近代日本においては早くから近畿地方を筆頭とした西日本に、あなどり難い遊園地文化、イベント先取の伝統があった。かつて名古屋市が、そしていま大阪市が将来のオリンピックやら何やらを誘致しようとしているのも、こうした下地に想い致すと、住民に抵抗がないことがわかる。

◆岐阜県
・金華山:ロープウェイ山頂駅から岐阜城(コンクリート製のレプリカ)までは、普通の足で5分以上、老人だと10分くらい石段のある坂道を歩く必要がある。小雨プラス木の葉しずくで傘が手放せず、気温も山頂部で25℃以上ある感じでどうにも参った(訪問は6月下旬)。このくらいの気候でなければ中世に多収穫の米作はできなかったのだろう。『少年倶楽部』の名作選の中に、岐阜城かどこかの門の近くまで馬で駆け上った戦国武士の話があったが、この急な山を滑らず潰れず走ってくれた馬なんて当時いたわけがない。自身山歩きをせぬ現代の歴史小説家はよほど自戒が必要だ。

◆熊本県
・西阿蘇:阿蘇山の名は、長野県の浅間山などと語源が同じで、火山を意味する古代の日本語の転訛らしい。4線交走式は3線交走式と同じようなつるべ駆動だが、太い支索を2本倍加したもの。有体にいえば「万々が一、支索の一本が切れたとしても、ゴンドラは落ちません」と注文主や利用者に向かって強調したシステム思想。戦後のワイヤー技術では、支索1本でも安全係数はたっぷりすぎるほどで、強風などの原因で切れることは考えられない。外国の戦闘機が超低空飛行で支索を切るような(チェルミス・ロープウェイ切断事件のような)がアクシデントあったとすれば、4本だろうが何本だろうが無駄だろう。

◆群馬県
・草津・白根:日本で最初のスキー用リフトは、昭和23年に草津・天狗山に設備されたもの(ただし、札幌・藻岩山と志賀高原・丸山には米軍人用のものがあった)。日本の積雪地方にこれ以後、スキー用リフトが急速に普及したことの文化的影響は、革命にも等しかった。いまのスキー場は、だいたい昭和32年以前は、単なる「雪の降る温泉地」に過ぎなかった。その頃まで積雪地方の湯治といえば、客は旅宿に降り込められたまま、ひたすら「寝ぐい」をするだけだった。スキーリフトの出現は、雪国の冬の退嬰的気分を一変させた。有史以来はじめて、日本の冬は、することのないシーズンではなくなったのだ。リフトが新しいスキー場の開発に道をひらき、それで北国のたくさんの田舎から「出稼ぎ」をなくした功績も、強調し尽くせないものがあろう。昭和30年以降に生まれた現代日本人には、かつての雪国を理解する情緒的基盤はハナから失われているのである。

◆埼玉県
・三峰山:車内持込禁止手回り品の注意書きに「死体」とある。誰が死体を持ってロープウェイに乗ってくるのか? といぶかしんではいけない。三峰ロープウェイは戦前からある古い路線。この掲示内容も古い伝統のあるものと推量する。江戸時代、幕府の設けた関所では、特別な手形がない限り、死体が通過することを禁じていた。そういう名残が戦前の日本の駅には残っていたのではないか。
(つづく)

2010年12月23日木曜日

<絶版兵頭本>紹介@『日本のロープウェイと湖沼遊覧船』:その2

◆愛知県
・三谷温泉:昭和50年に廃止。1960年代の急激なモータリゼーションにより、多くの庶民が少しでも遠い場所にレジャーを求めた結果、この種の安易なアミューズメント用の索道は集客力を失ったのだろう。同じ現実が昭和40年代、全国一斉に観光索道を淘汰している様を、読者は本書によって確認されるだろう。

・内海フォレストパーク:近年流行の「単線自動循環式」。リフトと似ていて支索と曳索の別がない。1本のワイヤーが常に一方向に走行し、リフトは発駅でワイヤーを掴み、着駅でワイヤーを離す。利用客の繁閑に応じやすくコスト削減も容易だが、人間をブロイラーのように捌いてやろうという効率思想むきだしのシステムであるため、行楽客に与える非日常的なインパクトは、「タメ」のある交走式ロープウェイや客に危険分担を求めるチェアリフトよりも劣る。

◆青森県
・十和田湖:遊覧船のスピードについての一般論。普通の船底の形をした船で12ノット以上を出そうとすると、造波抵抗がみるみる大となり、20ノット以上は燃費がむちゃくちゃ悪くなる。経済性を重視するタンカーは12~13ノットしか出さない。水の表面を滑走するモーターボートや、普通の船底でも特別な需要があるのでペイする冷凍高速コンテナ船でないかぎり、遊覧船は無闇にスピードを競うことはない。また、あまりにスピードを出すと、水飛沫や乗客の転落防止への対策が必要となり、オープンデッキを制限しなければならなくなる。

・八甲田山:一日で十和田湖と一緒に満喫するのは無理だろう。理由はバスのダイヤが、観光地に客を入り込ませるためだけに作られているため。だから同じ日に一つの観光地から離脱して別の観光地に向かうためには甚だ不便だ。全国の低迷中の観光地に、この通弊がある。

・岩木山:日本の観光運輸業のほとんどすべて、そして、民鉄の半数以上は、近代以前から続いている山岳宗教の需要がそこにあったからこそ起業されたのだ。中世から民衆は、関銭をとられても参詣には欠かさず出かけようとした。日本全国、山岳宗教のない場所のなかったことは、本書を通読されればわかる。

◆石川県
・山中温泉:昭和33年4月1日より施行された売春防止法は、日本各地の温泉地が大転換する契機となった。それ以前の温泉地は「歓楽(=セックス)」がセットになっていたためだ。売春防止法施行前の昭和20~30年代には、純文学の大作が多く生み出されていた。およそ「歓楽」で金が動くところには暴力団などが入り込んでくるもの。そんな反省から、多くの温泉地はお上の指導により、「健全な観光地」に脱皮しようとまじめに考えた。このときに引き起こされた伝統破壊がどんなものであったかは、100年くらい経たないと正確に把握できないだろう。この「健全な観光地」への転換策として、山中にはロープウェイが開設された。

◆岩手県
・安比高原:東北と沖縄と比べてどっちが悲惨なのか? 沖縄の若者はいったん都会に出ても、必ずUターンして沖縄で生計を立てている。それが可能だからだ。東北では中高年を過ぎても、一定数の男子は毎年冬に出稼ぎに行かねばならない。この東北人の運命もスキー場ができた土地だけは良い変化が認められた。スキー場のある地元民だけは出稼ぎにいかずに済んだのだ。
(つづく)

2010年12月22日水曜日

<絶版兵頭本>紹介@『日本のロープウェイと湖沼遊覧船』:その1

●基本データ
・書名:『日本のロープウェイと湖沼遊覧船――Japanese Ropeways and Excursion Lake-boats』
・著者:兵頭二十八
・発行:教育システム
・初版発行:00年11月10日

●目次
◆愛知◆青森◆秋田◆石川◆茨城◆岩手◆愛媛◆大分◆大阪◆岡山◆香川◆鹿児島◆神奈川◆岐阜◆京都◆熊本◆群馬◆高知◆埼玉◆佐賀◆滋賀◆静岡◆島根◆千葉◆東京◆徳島◆栃木◆鳥取◆富山◆長崎◆長野◆奈良◆新潟◆兵庫◆広島◆福井◆福岡◆福島◆北海道◆三重◆宮城◆宮崎◆山形◆山口◆山梨◆和歌山

――数ある兵頭本の中で最も入手し難い“幻の書”。発刊時には半公式ファンサイトのような素晴らしいサイトもなく、兵頭師もネットデビューしておらず、『正論』連載のような定期的に情報を発信できる連載もなかったことから、多くの兵頭ファンは発刊されたことにも気づかなかったのではないでしょうか。手前は発刊1年後に同書の存在を知り、都内大手書店の全てを回ってみたものの、その頃には店頭になく取り寄せもできなくなってましたorz。「Yahoo! オークション」でもほとんど出回らず、出回ったら出回ったで高く、おまけに図書館にも置いてないので、発刊してしばらくのあいだは表紙すら見ることができませんでしたからね。いまはamazonで買えるようになっているけど、兵頭本でも1~2を争うほどのプレミアがついている状況は相変わらず。

そんな“幻の書”をどうやって入手したのか? というと、06年にとある団体のボランティアに参加する機会があって、そこの事務所の本棚を何気なく眺めていたら背表紙がちょっと日に焼けたこの本があったわけです。で、「死ぬほど欲しいものが目の前にある&こっちは手弁当で手伝っているんだから、ちょっとくらい余禄を得ても借りに思う必要はない」ということを素早く算段したうえで、「この本、読みたかったんですよぉ! ちょっと……じゃなくてずぅ~っと貸していただけませんか?」と頼み込み、ガメてきました。

『日本の高塔』と同じくらいに写真がメインな構成で、ミリタリー関連のハナシはほぼゼロ。表紙、裏表紙は以下の通り。帯のコピーは「本邦初の全国版カタログが完成! 北海道から九州までロープウェイ、観光リフト、湖の遊覧船を集大成!」


2010年12月21日火曜日

昨日の数字は間違いっぽいね

ちょっと調べてみたら、まだ正確な数字は出ていないですね(内閣府からの発表は12月25日)。いくらなんでもあそこまで凄い落ち込みにはならないんでしょう。Blogだから書き捨てでいいんだけど、やっぱり受け売りじゃなくて、しっかり検証しなきゃダメだ。これは自戒せんといかんね。

ただ、身の回りのこと――取引先の倒産、受注・取引単価の激減、支払いサイトの遅延……etc――や、大手中小に限らず“お店”がガンガン潰れまくっていることや、図書館にたむろする“サラリーマン風無職”な人がここ1~2年で激増している様を見ていると、実感としてはとても正しい感じがするなぁ。

2010年12月20日月曜日

改めてデータを見てゾッとした

時々覗くライターさんのサイトの掲示板より拝借。多分、元ネタは2ch。ごくごく単純な数字をグラフ化したものなので、都合よくいじる余地は少ないんでしょう。それでこの結果。たった2年でここまで酷くなるものかねぇ。

「小泉は歴代屈指の首相」
「安倍は歴代最低の首相」
「福田? いたっけ?」
「麻生は最善手を打っていた」

ってのが手前の持論だけど、民主党政権はこういう評価軸とはステージが違うというか、球技が得意って聞いたので草野球チームに入れてみたらお手玉が得意でガックシというか。梶山一騎は「優雅に泳ぐ白鳥も、水面下では一所懸命足を動かしている」って書いたものだけど、これは真理だったのだなぁ。現状を維持――所得水準を落とさない。日米同盟を維持する。隣国から不必要にバカにされない――していくことがいかに大変なことか、それがわかっただけでも政権交代の意義はあった……って、そんなことで納得できるかぁ! せめて、「金輪際、社会主義者が政治の表舞台に立たない」「半年以内に自由主義者へ政権交代する」という保証がないと納得できねぇっす。

という憤懣やるかたない思いは、日本語版が発売されることになった『Victoria2』で晴らすしかないのか?

追記:●帝国軍人が「ハッ」なんて返事するかよ、NHK。司馬が生前、ドラマ化を禁じてた意味が分かった【2010-12-20作文】のPatrick Sweeney記者による『ガンズ&アンモ』誌の 2010-11 月号記事「Movie Gun Handling Mistakes」はアクション映画好きなら必読。

「拳銃で自動車のタイヤを射っても、破裂しません。それができるのは、12.7ミリ重機関銃以上に限られます」ってのは初めて知った。でも、パンクはするんでしょう。「パン」って撃ったら「プシュー」っとなるように。だって『Call of Duty』でも『GTA』でも「タイヤは撃てばパンクする」ものだからね(キリッ 

って、仮に結論が妥当だとしてもFPSに根拠を求めている時点で間違っているか……。





2010年12月19日日曜日

ネツィブ・メラハがわからない:メタルマックス3日記

午後になって急に時間が空いたので、EU3HttTをインストールしたときにブン投げていたことを思い出した『メタルマックス3』を久しぶりにやる。

Google先生の予測変換にあるとおり、多くの人が同じところで詰まっているのでしょう。でも、手前の場合、8月末くらいから3カ月近く触ってなかったから、前後の事情を忘れていてより悲惨な状況にあるわけですよ。

「100t」の謎が良くわからないままぶん投げていたんだけど、「こりゃポリシーを曲げても攻略サイトを見てみっか。別に攻略サイトを見たからって死ぬわけじゃないし、たかが遊びだものね」と、良心回路をたくさんの言い訳でねじ伏せつつ攻略サイトを見てみたら……なぁ~んだ! そういうことだったのね! と、一発で解決。「スピードキングを倒すためにレベルを上げまくっているから、あとはクリアするだけだな」とナメてかかっていたら、自分がどこまで攻略していたのかをスッカリ忘れていて、攻略サイトを見てもさっぱりゲームを進められない事態にorz。

・ヘルレイザーがいないってことは、全部倒したんだろうか?
・7Fに出たらイベントがあるっていうけど、7Fってどこだ?
・8Fに戦車を置きっぱなしにしたけど、これってどういう意味があるの?
・これで外周に出られるっていうけど、どこから外周に出るんだろう?
・だっていま出られるところはみんな行き止まりだし……

で、ネツィブ・メラハのマップをググってみたら、なぜかマップだけがない。文字で攻略しているサイトは腐るほどあるのに。いまどこにいてどこにいけばいいのかがわからんのに、文字だけ追っていてもしょうがないのだよ!

って、こういうことで詰まっているということは、昨今のピクニックRPGにすっかり飼いならされているということか? 一仕事終えてから頭冷やしてチャレンジだなこりゃ。


2010年12月18日土曜日

Podcast28 MIL短報・避難ver「新大綱は出たけれど……」

内容はどうあれ毎日更新しているニート状態なところを見込まれてか、またまた手前にお鉢が回ってきました。というわけで、以下、新防衛大綱のことについて訊いてみました。

都築有(以下、都築)――新大綱が出そうですね。

兵頭二十八師(以下、兵頭)――すでに新聞社には草稿が渡されているみたいで。17日に Charlie Reed さんと Hana Kusumoto さんがUpしている記事「Japan shifts defense strategy toward N. Korea, China」によると、動的抑止のことを「dynamic defense force」と英訳させているようですね。まあ要するに、対ソから対支に正式に切り替えることの、公式表現。防衛大綱のことは「National Defense Program Guideline」と訳されています。ちなみにSenkakuのことはシナ語では Diaoyu(s)というらしい。

都築――与那国島からは自衛隊の偵察機を運用するんでしょうか。

兵頭――ネットで17日の Mari Yamaguchi さんの記事「Japan's new defense policy focuses on China」も読んだのですが、大綱案には偵察機と書いてあるだけのようで、機種は分からないですね。

ちょうど米墨国境のエルパソ郊外に、メキシコ警察が飛ばしていたイスラエル製小型無人機の「Orbiter」が墜落したというニュースもあります。与那国守備隊だって、安い無人機で可いような気がするんですけどね。

ラジコンに興味のある人は、「Building the ultimate Ritewing Zephyr」という記事をググってみてください。市販素材だけで手作りしたグラスファイバー製のV形全翼機で、たった2kgなのに、高度4500mまで上昇して40分滞空して鮮明なビデオ映像を空撮・録画できてしまうんですよ。民間無線なので、海上でもコントローラーから30km離れるともうダメなんですが、こういうのを見たら、防衛省の技本がいかにこの分野で怠けているか、誰でも分かるでしょう。まあ、これも武器輸出が禁じられているせいなんですどね。

都築――自衛官はいまでも53歳くらいで停年なのに、さらに早期退職を勧告するらしいですね。

兵頭――再就職支援を何もしないのでは、愛国心の使い捨てになってしまって大問題ですが、米軍並の再就職支援をしてやるのならば、これはアリでしょう。米軍ですと、いつまでも大尉から少佐になれぬ者は〇年でクビ、とか、あるみたいですしね。将校はそれでいいと思います。

従来、士、つまり上等兵から、曹、つまり伍長に上がれない者は、6年かそこらで退職です。これも、そのままで可い。

ちょっと心配なのは曹、つまり下士官にそれを適用すると、兵曹のモラルハザードを起こさないかということです。たしかにどうしようもないオッサンの2曹、1曹ってのはいるんですけどね。それも含めてクビにしないってことで、みんなの組織への忠誠は固まるんだというメリットも絶対にあったでしょ。中隊が一家になるわけですよ。

ソ連軍やロシア軍の、組織文化の上での最大の弱点が、プロ意識の高い下士官の不在にあるということは、夙に指摘されています。この前、グロナス衛星が3機、太平洋の藻屑になっちまったのも、燃料注入係が、液体酸素を余計に入れすぎて、プロトン・ロケットがやたらに重くなってしまったからだそうですな。そんなありえない凡ミスが起きちゃったりするのは、中間幹部にプロ意識が足りないからでしょ。中間幹部が気が利かないと、高給幹部がなにもかも心配しなければなりません。それでは効率的な分業作戦はできませんよ。

都築――戦闘任務員と非戦闘任務員で、俸給表に差をつけるという方向も、打ち出されているようですが。

兵頭――正しいと思いますよ。陸自増員案がとつぜん飛び出したときは、筋悪な提案するなよと思いましたが、最後に防衛省の役人さんは、うまくまとめたと思えますよ。有能ですよ。

ちょっと余談ですが、「分業によって人を楽にしてやる」ってことが、われわれ社会的人間の義務なんですよ。特に公務員はここに自覚的になれないとどうしようもないのです。国家が戦争に負けちゃう原因も、役人にこの自覚がないからなのです。

だから、さいきんの役人叩きの話も、見分けどころはここです。その役人は、他人様を楽にする分業をちゃんとやっているのか? やっているなら、政治家は、それを利用し、感謝するべきです。その政治家だって、おかげで楽になるんですよ。

叩かれるべきなのは、他人様を楽にする分業をちっともやっていないで徒食している、あるいはそれどころか、逆にこの社会に余計な面倒をつけ加えるだけの業務に熱中するような者たちです。これは役人に限りませんけどね。

かく申すわたし兵頭も自分でブログを立ち上げないで、こうしてひとさまのブログを間借りしているじゃないですか。これだって、そういう「分業」をすることが、老人で面倒くさがり屋のわたしにとっては、すこぶる楽だからに他なりません。お互いに楽をできるのが分業の醍醐味のはずで、どちらかが余計に苦労を抱え込むような分業なら、やめちまった方が可いのです。だから人々よ、わたしに最新コンピュータのレクチャーをするのはやめてくれ。老人に新たな芸を覚えこまそうとするな。

それでさいきんわたしは「共著」というものもキッパリとやめたのですけども、これも、わたしが楽にならずに苦労や面倒が2倍に増えるだけの企画となりがちであるからです。若くて元気なうちはそれでも構わないんですが、歳をとるとだんだんその負担が苦痛で堪えられなくなってしまうんだ。まあその意味でも、ズボラ化して、ひとさまを楽にしてやることができなくなっているオッサンの「曹」たちは、自衛隊という組織を出るべきでしょうな。

都築――2月の青木直人さんとのライブトークは苦労になるのではありませんか? いえ、テーマがテーマなので猛烈に楽しみではあるのですが。

兵頭――青木さんはあらかじめ航空券の手配などもしてくれていますので、こちらは何の苦労でもありません。身ひとつで出掛けるだけです。そういう企画ならば、よろこんで有り難く、どこだろうと参上いたすのは当然であります。

都築――苦労といえば、F-22やグローバルホークの取得要求は、自衛隊の苦労を増すだけということでしょうか?

兵頭――それはその通りです。さいきん、米会計検査院がF-22の表皮パネルの侵蝕問題についての報告を出しているようです。それを Graham Warwick さんがブログに2010-12-17にUpしてますな。下塗り塗装にクロム酸塩を使うか使わないかなんてことまでが、居ながらにして分かっちまう。いや、ホント、インターネットは人々を楽にするシステムですよ。これを考えた人は人類社会にとてつもなく貢献してくれましたよ。ちなみに最近すごいなと思って見ている和文のサイトは「蒼き清浄なる海のために」という、海保プロパーの人が書いているらしいとこです。「週刊オブイェクト」さんは休載中なので残念ですね。

まあF-22をもし空自が買っていたら、自衛隊はそれだけで破産していましたよ。グロホの筋の悪さは、わたしが縷々書いてきた通り。

韓国のストライクイーグルはたしかにカタログ・スペックは良いんですが、例の「法則」がやっぱり発動しているらしく、彼の国におけるリアルなパフォーマンスはぜんぜんダメらしいということも、インターネットのおかげで分かってきました。

都築――経済面の米中合作は、軍事面に及ぶのでしょうか?

兵頭――そんなガセを盲信しているのは、英語でニュースを読まない人たちだけでしょう。わたしも数年前までは横文字のナナメ読みができないレベルで苦労しましたが、慣れるに従い、カバーできるようになった。それで、これほどインターネット界の記者さんたちに楽にしてもらっているのだから、そのお返しの還元事業もせねばならぬと思い、「MIL短報」のようなことを無料でやっているのです。ひとつの社会的分業のつもりです。

最新のストラテジーページにこんな記事が出てますよ。「Skeletons In China's Closet」というのですが、シナ人考古学者が西域の古い骨のDNAを分析したら、56%はコーカサス人種、つまり白人系だったことが分かっちまったという。辺境守備のローマ兵が逃亡して入植したんだろうという仮説まで出ているそうです。

以前には、3000年以上前の長身・金髪の戦士の墓地まで発見されているんだそうで、どうも最終氷河期が終わった12000年前、白人種がいったん中央アジアを征服したのだということですな。

3000年前、インダス流域の土着ドラヴィダ黒人種が、アフガンから侵入してきたアーリア白人種に支配されたことは周知の史実ですね。これについての詳しいことは、拙著の『新しい武士道』(新紀元社)でも読んでくださいよ。

彼ら白人ががまたイランをも占領した。イランとは「アーリア人」の意味です。

で、こんな記事がなぜストラテジーページに載るかというと、シナ人に反発しているのは日本人だけじゃなくて、西側軍事関係者ならば全員反発しているからなのです。この「気分」は、経済記事だけ読んでいたら分からないものです。列強の政治指導者は、経済記事の前に軍事記事を読んでいます。つまり、「気分」を軍事関係者と共有しているのですよ。

フラッシュマーケティングで売ってもらいたいモノ

このあいだ仕事でフラッシュマーケティングについて調べていて、ふと思ったんだけど……デスクトップパソコンとか半年前の流行本とかちょっとおいしいイカの塩辛とか漬物とか、そういうモノを売ってくれないかなぁ。

いや、システムの性質上、「在庫を掃ける商品」「人的資本を提供する商品」「ローカル市場で展開している商品」にマッチングするってのはわかるんだけどね。世の中が不景気になってニート状態な人が増えてくると、ホテルとかレストランとか美容室とかじゃなくてね、こう、限りなく生活必需品に近いモノとか、限りなく単価が安いモノとか、どうしても欲しいわけじゃないけど捨て値なら欲しいモノとかの潜在的なニーズが凄くあると思うんですよ。え? アンタが欲しいモノだろって? いや、そういわれたらそれまでなんだけど。

でも、BTOのパソコンであれば「うはぁ、GT220仕入れすぎちゃった」とか、「来月新製品でるから、このGPU乗せたモノを売りぬかないと!」みたいな事情はどこにでもあると思うんですよ。で、この辺を上手く噛み合わせれば「¥79800のパソコン(インテル® Core™ i7-870、メモリ4GB DDR3、HDD500GB、NVIDIA® GeForce® GT220)が58%割引! 取引成立人数20人。12月18日20:00まで」みたいなことができるんじゃないかと。メジャーでないBTOショップにとっては、マウスやドスパラとかからユーザーを奪う&在庫処分のチャンスなるから悪い話じゃないと思うんだけどなぁ。

2010年12月17日金曜日

*TV覚書:洋楽倶楽部80’s(レギュラー第八回)

テーマは「ダンシング80’s」。ゲストはジョン・カビラ。

放映されたPVは以下の7本。ニコニコ動画のソースで紹介。

【ニコニコ動画】Dead or Alive - You Spin Me Round (Like a Record)
・有名すぎて何も言うことなし。このシュールさは一体何なんだろう? 「バブル前夜」とか「ディスコ」とかいう言葉しか思い浮かばない。

【ニコニコ動画】Earth, Wind & Fire - Let's Groove
・決戦は金曜日(笑)。あと、ダンスマンのパクリ元でもありますね。てか、織田哲郎もそうだけど、もっと元ネタがわかりにくいところからパクレ! と。まぁ、YouTubeもニコ動もなかった時代だったから大多数の日本のリスナーを騙せたんだろうけど。PVについていえば映像効果がいかにも80年代初頭。この手の加工が凄い流行ってたものなぁ。

【ニコニコ動画】Kool & The Gang - Celebration
・PVは初見。昔は真剣にEW&Fと混同していた。演歌、ブルース、HR/HMもそうだけど、ジャンルに興味がないと同じように聴こえるってのは真実なんだろうなぁ。

【ニコニコ動画】227 高画質、高音質で見る洋楽名曲選 Miami Sound Machine - Conga
・当時から異様に高画質だったことが印象的。構成、カメラワークも含め全般的にクオリティの高いPV。むか~し一瞬だけ体操観戦にハマっていたことがあったんだけど、その当時見ていた朝日生命クラブの女子選手が床の演技でこの曲を使っていたことを思い出した。

【ニコニコ動画】Sade - Smooth Operator
・小学生の手前にとって「ジェッディン・デデン」(トルコ軍楽)と並ぶ“二大嫌いな曲”だったやつ。ラジオで流れたら即チューニングを変えるくらい嫌いだったけど、いまになってみればなぜ嫌いだったのかが良くわからない。てか、今日放送を見て初めて曲名を知った。サビでは「スム~スオペレタ~」って歌ってたのね。

【ニコニコ動画】Weather Girls - It's Raining Men
・この曲ってPVがあったのね。てか、サビしか知らなかったし。PVの内容は「アッー」というか、要するにゲイ大喜びな感じ。

ここでシーズン1最終回のお知らせ。ジョン・カビラのしゃべりは本当に手堅い。シーズン2では、伊藤政則とかわりばんこで準レギュラーにすればいいのに。

【ニコニコ動画】Rick Astley - Never Gonna Give You Up
・YouTubeで何度釣られたことか! 最後はエンディングテーマとして流れていた“Rick'n Roll”。初めてラジオで聴いたときは絶対に黒人が歌っていると思ってたんだけどなぁ。

2010年12月16日木曜日

実写版ヤマト? 水嶋ヒロの小説? それとも……

任侠ヘルパーの新年スペシャルのことか?

黒木メイサに何が?「kudaranai」と深夜にネガティブブログ!

いずれも見てないから迂闊なことはいえないけど。ヤマトと任侠ヘルパーは未来永劫見るつもりはないけど、水嶋ヒロの小説は正直気になる、ていうか読みたい。「イギリスならジンだよな。イギリスジン」とか、超絶イケメンでなければ口にするのも文字にするのも許されないレベルのおやじギャグが炸裂&それがオチに至る重要なカギと聞いたら、気にならないわけがない。アマゾンレビューでは酷評の嵐だけど、読まずに批判するのはいかんと思うのですよ。

だいたい原稿用紙300~400枚を鉛筆なりワープロで埋めるだけでも大変なことなんだから。それを自分の手でやったってことだけでエライじゃないか。パクリとか言われてるけど、よしんばそうだとしても「元になった本を読んでいた」ってことを証明することであってね。本離れと言われて久しいなかで、イケメンしか能のない“仮面ライダー俳優”が本を読んでたってことだけでも凄いことでしょ。B級小説だのクズだのという人には、「いま本邦で出版されている小説の大多数は、バルザックなんかと比べれば等しくクズに近いものでしょ?」といいたい(キリッ。

というわけで、もし身近に『KAGEROU』を持っている人がいたら誰か貸してください! 多分、1時間ちょっとで返せると思うので……。



2010年12月15日水曜日

私家版・兵頭二十八の読み方:その11

**「私家版・兵頭二十八の読み方」のエントリでは、日本で唯一の軍学者である兵頭二十八師の著作を、独断と偏見を持って紹介します**

このほど晴れて文庫化された『日本海軍の爆弾』(光人社NF文庫)をようやく購入しました。以前、駒込に住んでいたときであれば、どんなマイナーな本でも巣鴨から三田線一本でいける神保町書店街でフラゲしていたものですが、いまは一応首都圏であるものの紛うことなき田舎に住んでいるものですから、何かのタイミングで都内に出ないことには中々入手できないんですよ。Amazonで買えばいいって? いやね、貧乏人だからなるべくカードの引き落とし額は抑えておきたいんです(>_<)。

本編についてですが、文庫化にあたっての新要素は「文庫版の前書き」と「14pに渡る爆弾のCG&写真」の二つ。とりわけ「文庫版の前書き」は、ともすればマイナーなカタログ本に見えがちな同書を読み込むにあたっての“補助線”として実に役立つものとなっています。ある意味、文庫化にあたっての一番のウリでもあるので、内容については敢えて紹介しません。爆弾のCG&写真もなかなかの力作で、ミリタリー分野に疎い手前のような読者には、爆弾の正確な形状や機能を理解するうえで大変にうれしいおまけといえます。

ただ、文庫化にあたって残念な点は、四谷ラウンド版の各章冒頭にあった小松直之氏のイラストが全部なくなっていること。1章冒頭の「第二次大戦までの主要な海・空兵器の発達相関」や、6章冒頭の「タ弾と3式弾の違い」(タ弾がどのように“効く”のかが、一発でイメージできる素晴らしいイラスト)の解説イラストは本当に傑作だったので、これが再録されていなかったのは正直残念でした。

さて、内容ですが、実のところミリタリー分野に明るくない手前にとって、同書は数ある兵頭本の中で唯一苦手な本の一つなんですよ。刊行当初は「ところどころ手前にとって面白いところはあるけど、大部分がカタログみたいな本だからなぁ」と、一通りナナメ読みした後は、大して再読もしてなかったわけです。

で、今回文庫化されたのを機に読み返してみたんですが……やっぱり兵頭本は再読してナンボだなぁ、ということを再認識しました。イヤほんと、初版当時にナナメ読みしていたときには気づかなかったけど、実に面白く有益な指摘があったことに今更ながら気づかされました。

「一見して、アメリカ空母の『撃たれ強さ』と日本空母の『撃たれ弱さ』が目につく。ちなみに『ヨークタウン』は、『サラトガ』や『レキシントン』と違い、戦艦を改造した空母ではない。しかしこうなった原因は、日本海軍の『防禦』『ダメージコントロール』への取り組み姿勢の不徹底さだけでは、もちろんない」(65p)

と、当時の「ダメコンがアレだったからすぐ沈んだ」との通説を、「急降下爆撃機が投下する爆弾の基本性能と信管選択」「艦載機の燃料タンクの配置」「投下器と魚雷運搬車」「魚雷の炸薬と爆発尖」から再検証。その流れから、アメリカ海軍の艦隊戦(空対艦攻撃)思想の“根っこ”を探っていく「第2章:陸用爆弾」。

「『4号爆弾』は、低空まで舞い降りるために命中率が高い急降下爆撃機に、高空からの水平爆撃と同じ爆弾の終速を与えようと、ロケットで加速させる爆弾である」
「(中略)とはいえ、『ロケット加速爆弾』という日本では前例がない発想そのものは、外来のものと疑うべきだろう。たとえばドイツ、イギリス、ソ連においては、類似のロケット加速爆弾が、複数造られていたのであった。日本ではロケットの研究体制がまるでなかったので、この爆弾の研究の立ち上がりが昭和一〇年にずれ込むのだが、その頃には、大西らの期待の焦点は、命中率よりもアーマー貫徹力に置かれていた感じがある」(117~119p)

というロケット爆弾の機能と記録から、大西瀧治郎の「爆戦」運用を軸とした航空決戦思想を解きほぐしていく「第4章:戦艦を撃沈できる徹甲爆弾」。

そして「スキップボミング」の手法、効果をわかりやすく紹介するとともに、こうした“合理的”な攻撃方法が知られていたにも関わらず、大西瀧治郎が「特攻」という別の“合理的”な戦術を採用するに至ったのかを爆弾、航空機、資材、の面から詳らかにした「第9章:反跳爆弾――『特攻』のオルタナティブとして」。

いずれも、当時のミリタリー業界ではほとんど広く紹介されていなかったテーマで、データを基に掘り下げ、ときにアクロバティックに視野を広げながら通説を覆し、新説を提示する課程は本当に面白いものです。もっとも、このように読めたのも「文庫版の前書き」で頭の中に“補助線”を引けたお陰かもしれません。

よく訓練されたファンを自認している手前にしてちょっと苦手だった本ということで、フツーの本読みな方には薦められないのか? というとさにあらず。てか、兵頭本を一冊も読んだことのないライトな読者……例えば、「日本軍って何で『特攻』なんてバカなことをやったのかねぇ?」なんて素朴な疑問を抱いたことのある歴史好きな方や、一昔前のミリタリー本の“通説”にどっぷりハマったような方にこそオススメしたい本です。それこそ、これまで持っていた固定観念がキレイに打ち砕かれる快感を味わえるはずです。

2010年12月14日火曜日

日虚連事務局長より『年賀状』についてのお知らせ

日本虚礼廃止連合会(日虚連)事務局長の都築有でございます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。……っと堅苦しいままでは続かないので、ここからはいつも通りに。

「日本における虚礼を一つずつ廃止していこう!」という高邁な目的の下に浅草橋で発足した日虚連の当面の目標は、虚礼の代表例である『年賀状』の習慣をビジネス界から追放することにあります。

「今年500枚名刺交換したから500人に年賀状書かなきゃ!」なんて習慣は、はっきりいって狂ってると思いませんか? いや、そこで「いや連絡取ってるのは150人だから150人に書けばいいじゃね?」といっても、ハガキの実費だけで¥12000ですよ。これに印刷代(インクカートリッジ)、住所打ち込み、一言コメント執筆などの人件費を考慮したら少なく見積もっても¥30000~¥40000は吹っ飛ぶわけでしょう? こんなことは貧乏自営業者にとって堪えられない……という本音は置いといて、ともあれ『年賀状』を出したところで取引が打ち切られるわけではなく――そんなもので打ち切られるのであれば、多分「携帯電話を持ってない」「ヒゲが気に喰わない」みたいな理由でいずれ打ち切られる程度の付き合いしかなかったということ――、連絡を取りたいのであれば電話なりメールをすればいいわけでね。それに日頃からお世話になっている人であれば、何かの機会に直接会っているか、何がしかの私信を出しているもので、殊更『年賀状』を出す必要もないし。

というわけでわたくし都築有は、15年間続けている通り、いかなる方にも『年賀状』は出さず、仮にいただいても返信は出さず、メール、電話、FAXによる御礼も一切いたしましせんので、その旨、ご承知置きください。それでも非礼が気になる方は、以下の虚礼にてご勘弁のほどを。

――立川談志師匠の本でみつけたイカした虚礼――

あけましておめでとうございます
ついでにメリークリスマス
ちょっと早いけど暑中見舞い申し上げます
以後十年、この礼状にてご容赦

2010年12月13日月曜日

*TV覚書:NHKスペシャル「世界ゲーム革命」

ファーストインプレッションは「日本代表がLevel5と水口哲也? ないないそれだけはない!」

なんつーか、WBC日本代表メンバーでダルビッシュ有投手とイチロー選手を選ばずに、平井正史投手と柴原洋選手を選んだっていう感じ。どういう大人の事情があったのかわからないけど任天堂を出さずして何の日本代表か! といっても向こうの代表も微妙なメンツ――『Gears of War』だけで『Call of Duty』なんて単語すら出てこなかった――だったからどっちもどっちといえばそれまでだけど。

てか、80年代から今日までソフト&ハードで世界一のシェアを持ち続けている任天堂を出せなかった時点で、ゲーム革命もクソもないだろうよ。任天堂に取材を断られて頭に来たNHKが、「欧米のゲーム凄ぇ。日本? m9(^Д^)プギャー」とやりたかっただけの番組なんだろうなぁ。

といっても、任天堂以外の国内メーカーが凄いかっていうと全然そんなことはなくて、『Forza3』『Call of Duty』『Civilization』やParadox Interactiveの一連のシミュレーションゲームみたいのは、国内メーカーが束になっても作れないからなぁ。この間出た『グランツーリスモ5』も酷いようで、『Forza3』の足元にも及ばない出来だったとか。PS3を持っていないのでプレーはしてないけど、YouTubeに上げられた動画を見る限り、もう、(ノ∀`) アチャーって感じだもの。

Level5の『二ノ国』(見るからに地雷臭がプンプンする代物!)の制作現場で、日野晃博が「ここまで凝ったゲームはない」とか言ってたけど、なんという無駄な努力! 碁石を黒から赤にするようなことを一所懸命やったところで囲碁自体が面白くなるわけがないように、400種類のモンスターのキャラ設定を考えたり、スタジオジブリにアニメを発注したところでゲーム自体が面白くなるわけないでしょ? 何でこんな簡単なことがわからないかね?

あと、FPSとか体感ゲームに焦点を当てすぎて、シミュレーションやスポーツゲームに一切触れられていなかったこともアレな感じ。シミュレーションゲームこそ日本と欧米との差が一番大きいジャンルなんだけどなぁ。確かに『三国志2』くらいまでは日本がトップを走っていたかも知れないけど、その後はボロ負け。いまやフリーのRTSがバンバン出ているなかで、未だにターン制の『大戦略』とか擬似RTSの『信長の野望』とかもうね……。

最後に一つ。アメリカのゲーム購買層の平均年齢が40歳っていったけど、これって「孫のためにWiiを買うジジババ」を入れての数字でしょ。多分、コア層はもう少し若いだろうね。







2010年12月12日日曜日

「ととのいました」とか言ってる奴の10倍上手い

「携帯電話会社と同じ…」杉内、痛烈皮肉

プロ野球関係者の言葉としては、三原脩レベルのヒットかも。てか、こういうこと言ってると、真っ先に放出対象になるんだろうけど、杉内俊哉投手にしてみれば願ったりかなったりかもなぁ。だって、隔年で活躍しているだけの和田毅投手と同じ程度にしか評価されてないんだから。いくら地元出身で地元嫁を娶っているといっても、小林至みたいな口先野郎が編成の責任者をやっているフロントと一緒に仕事をしたいとは思わないだろうし。

確かに選手は個人事業主だし、球団と選手間の契約は労使契約というよりは対等な企業間の取引に近いけど、選手が提供しているのは徹頭徹尾人的資本であってモノやカネじゃないからね。契約交渉が選挙みたいにウェットになるは当然なのに、「MBAでました~」みたいな口先野郎であればあるほど、「アメリカではこうだった!」って感じで無駄にドライに交渉するからねぇ。こういうニュースを見ると、広島カープの鈴木本部長こそが本物のヤリ手なのだということが良くわかる。

2010年12月11日土曜日

社長と監督だけが頑張っても無駄なんだなぁ

「試合中にベンチから選手がいなくなる」 (ゲンダイネット)

小沢一郎の機関紙だけに「ウソつけ!」って思われるかもしれないけど、ここに書かれていることはほとんどホント。少なくとも負け試合で主力がベンチが消えていたことは事実です。こんなこと中日や日ハムみたいに規律の厳しいチームはもちろんのこと、他チームでもあり得ないものね。

それでも尾花高夫監督は、多分、最善を尽くした。清水直行投手、橋本将選手などを補強し、日ハムとのトレードで積極的に血を入れ替え、佐伯貴弘選手を斬り、若手を積極的に登用した。これ以上の改革――大物大リーガーかFAで4番orエースを獲り、チームのガンとなっている現エースと4番を放逐する――は、フロントが全面的に支援しなければ無理だもの。幸い社長は味方だけど、それ以外のフロントメンバーが選手と癒着していてどうにも動かせないってことでしょ?

一頃のドラフトにおける“日大贔屓”とかが典型例だけど、選手を使ってマージンを着服しているようなクズがデカイ顔をしている以上、チームが浮上することはないだろうね。リクシルの買収話だってこういう利権を手放すのがイヤなフロントが、贔屓の選手とマスコミを使ってリークしまくって潰したわけで……こうなると監督がどうのこうのというレベルではなくて、本当に一回潰れるしかないんだろうなぁ。

そのときに選手はどうなるかって? フロントと癒着して嫌いな選手、監督、コーチを追い出してきたような奴は、食いっぱぐれても自業自得だよ!

2010年12月10日金曜日

Podcast28_Military_News_Blog 12-10緊急避難

Podcast28_Military_News_Blogの「中の人」が超多忙とのことで、師走にも関わらず超ヒマ(ぶっちゃけニート状態)な手前にお鉢が回ってきました。というわけで、以下、最近気になるアノ話について訊いてみました。

都築有(以下、都築)――今年もあとわずかですが、民主党政権としての新しい「防衛大綱」は、ほんとうに年内に決まるんでしょうか?

兵頭二十八師(以下、兵頭)――無理じゃないかという話もありますよね。まあ、大綱ができなければ対支防衛ができなくなる――ということでもないので、わたしはあまり関心を払っていないんですよ。

対支防衛は、装備の問題じゃないのです。いまあるだけの装備でも勝てるのですが、それを使う政府幹部の根性が内弁慶では、何を持ってたって、宝の持ち腐れに終わる。それこそが根本の大問題なのですよ。

でも防衛省の内局としたら、大綱が定まらないと来年以降、予算を取る根拠ができませんから、必死になっているのは無理もないでしょう。

都築――そこで気になるのが、いわゆる“保守論壇”における先生のポジションなんですが……

兵頭――ここで売文業の評論家としてはいろいろな立場があり得ます。

シナが脅威なんだからそれにかこつけてどんどん予算をとればいいだろうという立場もアリでしょう。しかしそういう大物評論家さんを防衛省はすでにもう何人も確保しておられるはずです。わたしはその仲間には入りません。まあ防衛省からおかねでも届けられればすぐにもころびますけどね。これは宣言しておきましょう(w)。

むしろこういうときだからこそ、3自衛隊や内局から上がってくる筋の悪い要求をリアルタイムでオープンに指摘しておくことが、世論の理想的な成熟への近道になると、わたしは確信しています。とにかくいままでの国防評論は低劣すぎました。バカウヨ一派みたいに、煽っていれば善いんだという時代じゃ、もうないですよ。それは国民の知能を愚弄することに他なりません。

政党や政治家が腐っているときこそ、マスメディア周辺者が既往の何倍もしっかりしませんとね。日本の納税者はバカじゃないんだから。

『National Journal』という、よく存じ上げぬネット媒体に、Otto Kreisherという人が2010-12-8付で「Northrop sees rising demand for Global Hawks」という記事をUpしておられるのですが、ここに興味深い情報が出ました。

ノースロップの副社長George Guerra氏が、日本は無人偵察機のグローバルホークを4機から5機、買うだろう、と言っているそうなんです。

これまでにリークされてきた大綱案では、空自が「3機」買うっていう話だったのですよ。しかし3機では足らなくなったようです。

都築――南西諸島だけでなく、もっといろんなところに飛ばしたいからなんですか?

兵頭――理由は、稼働率が悪すぎるからでしょう。

さいきん連載している「MIL短報」でも紹介いたしましたが、ストラテジーページというウェブ媒体の2010-12-3記事の「Readiness Rate Riddles Revealed」で、米空軍のRQ-4の最新の稼働率(即日出撃可能な機数の率)が41.6%と、非常に悪いことが報じられているのです。これで24時間監視を実現しようとすれば3機ではとうてい無理。おそらく6機は必要なのですよ。NATOもこれから6機買って運用すると言っている。そのくらいないと、常時運用はできないのでしょうな。

さてグローバルホークはいくらするのか。メーカーは、1機3000万ドルだと宣伝していますが、米国の会計検査院は、なんだかんだで1機が1億3000万ドルになるじゃないかと怒っています。「プレデター」級の無人機にくらべて、コストパフォーマンス比が悪すぎるというのが、米国メディアでよく目にする批判だ。このグローバルホークはすでに150機ほど製造されていますが、これまでのところ量産効果で単価が下がることがなくて、逆に、年々、納入単価が上昇しています。

これはもうね、F-22は拒否られたし、F-35はとうぶん買える順番は回ってこないから、ほうっておくと空自の予算支配率が長期的に下がってしまうから、その予算支配率を維持するために一点豪華主義のグロホをたくさん買おうじゃないかという話になっているんじゃないかと、わたしは疑います。

くだらない金星探査衛星などをうちあげている資源があったら、それを偵察衛星に注入すべきでしょう。監視衛星と、超水平線レーダーと、レーダー・ピケット艦――あえて「イージス」とはいいません――があれば、グローバルホークは必要ありません。グローバルホークは、アフガニスタンでは撃墜されていませんけれども、シナ軍や韓国軍には撃墜されてしまいます。あ、いうまでもなく、韓国は日本の敵国ですから。これは空自がいちばんよく分かっていると思いますけど。

都築――先生のロボット三部作を読んだ身としては、至極単純に「無人機いいんじゃね?」と思ったりするのですが……

兵頭――もしやられたらやりかえすという米軍が運用してこそ「鬼に金棒」となるのがグローバルホークなので、ヘタレの日本政府には、超水平線型レーダーや偵察衛星の方が、下から撃たれないだけ、安全・安価・有利です。

2010年にはグァム島に米軍のグローバルホークが配備されました。これは徐々に機数が増えて、やがては朝鮮半島を24時間監視することになります。それと空自の装備とをわざわざ重複させる必要がどこにあるんでしょう?

コストは高いしパフォーマンスは悪い。空自によるグローバルホークの調達は、まさに税金の無駄遣いになるとわたしは疑います。そうならぬとおっしゃるなら、是非、空自は公開的に反論して欲しいですね。

*TV覚書:洋楽倶楽部80’s(レギュラー第七回)

テーマは「ビッグネーム80’s」。ゲストはクリス・ペプラー。

放映されたPVは以下の6本。ニコニコ動画のソースで紹介。

【ニコニコ動画】80’~90’【YES】Owner Of A Lonely Heart
・いきなり高嶋兄の趣味全開。後に「Fragile」を聴いたとき、同じバンドがやっている曲とは思えなかった。いま改めてPVを見てみると、「これって映画『マトリックス』の原型だなぁ」という感想しかない。

【ニコニコ動画】I love 80’s ④ Bruce Springsteen 『Born In The U.S.A.』
・キーボードのリフが印象的なだけで、そんなに心に残る曲とは……歌詞の意味を理解していれば違うのかも知れないけど、字面でわかっててもしょうがないしね。

【ニコニコ動画】Billy Joel-Uptown Girl
・このPVの後、彼の人生を四半世紀眺めてみた今日の視点で見ると、実に己の欲望に素直なPVであるのだなぁ、と。カラオケで歌う人もいるけど、一番の難関は「巻き舌」なんでしょうね。

【ニコニコ動画】Fleetwood Mac - Hold Me
・30歳を過ぎてから、このバンドの良さが少しだけ理解できるようになった。「Dreams」もそうだけど、こういった単調なリズムを単調に刻むリズム隊が本当に素晴らしい。歌うのが誰であっても「ああ、このバンド!」ってわかるものね。こういうのがバンドの個性ってやつなのかなぁ。

【ニコニコ動画】Honeydrippers - The Sea of Love
・ロバート・プラントということで紹介。PVは初見。てか、こんなにイイ声が出ていたのか! とビックリ。最近のヒドイ状態がデフォルトと思っていたから、ソロでもキチンと歌えていた頃のことをすっかり忘れていた。良く考えてみたら、この頃はまだデビューから15~6年くらいだものねぇ。

【ニコニコ動画】QUEEN - Radio Ga Ga
・クイーンが一番つまらない頃の曲だなぁ。前のアルバムは「Body Language」という超迷曲があったし、この後は売れ線方向に吹っ切れたサントラで、それぞれ面白かったけど。

2010年12月9日木曜日

いつの間にか凄く面白いエントリが始まってました

手前が勝手に“心の師”認定をして密かに敬意を抱き続けている(割には全ての著作を買っているわけではないんだけど……)哲学者・適菜収先生の「適菜収オフィシャルブログ」が、いま凄いことになっています。

この6月にblogを移転してからは、「Podcast28_Military_News_Blog」を閲覧しているとき、気の向いたタイミングでチラ、チラと覗きつつ、月に数回更新されるキレの良いエントリを見ては満足していたのですが……昨日見た「対談『バンド入門』~第1章 キーワードは「気軽に」」は、これまでの“手慰み”な更新とは違って力の入り方も面白さも段違い! ついつい晩飯を喰うのも忘れて11/23のエントリから現在進行中のTwitterまで全部読んでしまいました。

いやホント、11/23の「『バンド入門』は役に立つのか?」から12/3の「才能がないほど、バンドには向いている」までは、バンド&楽器経験の有無とか好きな音楽ジャンルを問わず、ほんの少しでも音楽に興味のある人は必読のエントリですよ。出てくるバンド名や曲名を知らなくても面白く読めて、何よりタメになります。音楽関係の出版物やバンド入門本については大して詳しくないけど、バンドのあり方、始め方、音楽そのものとの付き合い方について、ここまで明け透けで親切に語ってくれている人は他にいないんじゃないでしょうかね? 

あと、手前的にはTwitterで語られているゲイリー・ムーアとディープ・パープル評が大ヒット。読んでて声を出して笑ってしまった。「基本的に浪花節で安っぽくてポップ」(適菜収)なところが好きなのよ! 80年代洋楽ヒットも同じだけど、手前にとっては浪花節、安い、ポップなところが琴線に触れるのだなぁ、ということを再確認しました。といっても、さすがにStratovarius(笑)とかになると、いまじゃちょっと聴けないけど……。

【ニコニコ動画】【LIVE】 RITCHIE BLACKMORE'S RAINBOW - Black Masquerade
・再結成レインボー(15年前)だけど、こういうのには今でも弱い。ヅラとかワンパターンとかいいじゃん! カッコイイんだから!

【ニコニコ動画】Stratovarius - The Hands Of Time
・こういうのはもうキツイ。ハリウッドアクション映画に例えると『ダイハード』や『アポカリプト』なら毎日でも見られるけど、『コマンドー』や『エクスペンダブルズ』は勘弁! という感じ。どっちも同じようなもんじゃねぇか! って言われたらそれまでだけど。



2010年12月8日水曜日

政治家かよ!

じゃなければ海老蔵ロボだね、多分。メーカーは長嶋ロボを作ったところと同じ。キッチリしゃべれるようにバージョンアップしたところはさすが。外装はもちろんオリエント工業でしょう。ただ、病院の屋上で読んだ本のこと聞かれて「記憶にないけど、精神的なハナシの書いてある本」なんてバカな答えをするAIについては改善の余地アリだね……と思わせるくらいアレな会見だったなぁ。いちいち眉毛を上げて答えるところはAAになるか、松村邦洋あたりがモノマネしそうだけど、物件が物件だから安易なモノマネはできないんだろうねぇ。

今回の件は何一つ興味がなかったけど、ニコニコ生放送で見た記者会見の様子――マックのバイトみたいなバカ丁寧な敬語、一々眉を上げて答えるワンパターンな謝罪演技、「捜査中なのでお答えは差し控えていただきたい」、度々弁護士に確認するしぐさ、記者会見をサボって酒飲みにいったときの回想の細かさetc――があまりに異様なので、ちょっと書いてしまった。

まぁ、今回の件で手前的に唯一の収穫は、真木蔵人の芸術的なディスっぷりを知ったことかな。彼の生まれ、育ち、ポリシー、そして言語感覚が最も幸せな形で融合した大傑作。手前もこれくらい素ン晴らしい日本語が書けるように精進したいものだ。

2010年12月7日火曜日

タダで読めるものとしては望外に面白い

【仙谷由人研究】(1・前編)窮地に立つ陰の総理 因果はめぐる

ついつい「4」まで読みふけってしまった。やっぱり思想的立ち位置が違う批判者による批判は読み応えがあるね。朝日新聞とか岩波書店の仙石擁護も読んでみたいものだけど、擁護できないだろうなぁ。ともあれ、小沢は仙石の当てこすり(=彼が落ちた司法試験で通ってるんですよ)を甘んじて受け入れるしかないでしょう。小沢だって東大首席→司法試験一発合格の江田五月をわざわざ料亭に呼び出して土下座させて、その様子を面白がって吹聴してたんだから。学歴、資格がない奴は、学歴、資格がないなりに粋がらない精神が大事ってことだね!

2010年12月6日月曜日

井口資仁、「二塁手論」:その3

野球選手は何のために素振りをするのか? 何のためにティーバッティングをするのだろうか?

「そりゃ野球が上手くなるためだろ」
「もっと打つためじゃないか」

それはそれで正解だが、答えとしては少し大雑把過ぎる。では、なぜ素振りをすると野球が上手くなるのか? 素振りをすることでバットを振る筋力をつけるためなのか? バッティングフォームを身体にしみこませるためのか? あるいは「練習した」という既成事実を積み上げることで自信を深めるためなのだろうか?

簡単そうで難しいこの問いに、井口選手は明快な回答を出している。

「素振りやティーバッティングまで含めれば、今までに何十万回バットを振ったかわからないが、それでもバッティングフォームはよく変わるものだ」
「フォームはデッドボールを受けても変わるし、フリーバッティングで誰かとホームラン競争をしていただけでも変わる。不調が続けばもちろん変わるし、好調が続いても変わる。
いや、そういうことが何もなくても微妙に変わってしまうものなのだ」

「僕が自分のバッティングを毎日チェックするのは、その自分の軸に戻るためだ。毎日チェックしても、フォームは毎日変わる。微妙にズレる。自分の軸を確立したと言ってもその程度で、自分を見つめることを忘れたらそんなものはあっという間に崩れてしまう」
「経験を積んだ野球選手ならみんなそのことを身体で知っている。だから何年野球を続けようが、飽くことなく素振りを繰り返し、ティーバッティングをするのだ」(157~159頁)

何を当たり前のことを、と言われるかも知れない。しかし、こうした当たり前のことをキッチリと言語化してくれた選手、OBはほとんどいないのが実情だ。実際、昭和40年以降に発刊されたメジャーな野球本の中で、打撃練習の意義をド素人にもわかりやすく、ここまで詳らかにしているものは、落合博満の一連の著作以外に読んだことがない。ほとんどの本は「野球が上手くなるため」「もっと打つため」というレベルで説明を止めているか、小難しい理屈をひねり出しているものだ。

「問題を抱えていると、人間というものはどうしても、そのことばかり考えてしまう。他のことなど考えられないという心境に陥るのは、仕方のないことだと思う」
「しかし、そういう精神状態では見えるものも見えなくなってしまう。バットを振っているだけでは、バッティングは上達しない。それはバッティングが、バットを振るだけの行為ではないからだ」
「(中略)バッティングの練習だけをしていたら決して得られなかったものを、一見何の関係もなさそうな盗塁とセカンドというポジションから得ることができた」(87~88頁)

闇雲にバットを振るだけでは、バッティングは上達しない。何のために振るのかを意識しなければ猛練習も無意味なものになってしまうという真理と、こうした負のスパイラルから抜け出すための一つの方法を提示しているという点で、同書は現役のプロ野球選手が読んでも役に立つ本といえよう。

以上のように、どんなつまらないことでも自分なりに咀嚼し、自分の言葉で誰にでも理解できるように言語化する――という能力は、数多の選手、OBの中でも極々限られた人間にしか備わっていないものだ。ここまでに当blogで紹介したOBでは星野伸之。それ以外では落合博満、江川卓くらいしか思いつかないが、これだけ内容の濃い本を上梓できるだけの知性があるのであれば、指導者、解説者としても成功する可能性が高いのではないだろうか。

正直、井口選手には「入団契約時に小細工してメジャーに行き、通用しなくなったらサッサと出戻りしてきた狡っからい野郎」という最悪な印象を持っていたが、この印象は同書の読後に180度変わった。それくらい強烈な印象を残す本だけに、未読の方には第3章だけでも立ち読みで読んでみることをオススメしたい。

2010年12月5日日曜日

井口資仁、「二塁手論」:その2

副題に「現代野球で最も複雑で難しいポジション」とあることから、同書の一番の読みどころは、「第2章:セカンドという選択が今の自分を作った」で語られているセカンド守備に関する解説と思われるかもしれない。実際、大幅に間違っているわけではないし、現役選手が書いたものとしては抜群にわかりやすく面白い内容であることは確かだ。しかし、本当に面白く読み応えがあるのは、「第3章:ホームランより価値のあるポテンヒットがある」で語られている、金森栄治の指導内容(以下、<金森打法>)だろう。

現代プロ野球で最も優れた打撃コーチの一人である金森だが、彼自身は野球本を出していない。また、指導されている選手――代表的な選手は和田一浩選手、城島健二選手、アレックス・カブレラ選手。その他、西武、ロッテ、ダイエーに熱心な信奉者がいる――のほとんどが現役であるため、彼らの口から具体的な指導法が語られることはなく、具体的にどのような指導をしているのか? なぜ、<金森打法>で打てるようになるのか? については分からない点が多かった。

そんな謎の多い<金森打法>の一端を、昨日紹介したような見事な語り口で明かしてくれているのだ。野球ファンであれば、読まずにはいらなれない内容といえよう。

「『カブレラや和田さんは、どうしてあんな後ろにティーを置いて練習するんですか?』」
「アレックス・カブレラ選手と和田一浩選手のティーの位置がかなり後ろ寄りだったことを思い出しながら金森さんに質問すると、逆にこう聞かれた」
「『お前はティーをどこに置いてるの?』」
「『いや、普通に左腰の前くらいに置いてます』」
「僕がそう答えると、金森さんは我が意を得たりという顔になった」
「『だからダメなんだよ。お前みたいな選手こそ、もっと後ろで打たなきゃ』」
(92頁)

なぜ、ティーを後ろに置くのか? 一言で言えば「引き付けて打つ」ためだ。その必要性、理論的根拠については同書に譲るが、一点だけ井口選手自身の独自の視点を紹介したい。

「内野手にとって苦手な打者というものがいる」
「たとえば、僕にとって和田一浩さんがそうだった。(中略)彼の打球は、何でもない内野ゴロでも、捕るのが難しい。打球に癖があるわけではない。ボールをミートするタイミングが遅いのだ。それはつまり、普通の打者よりも後ろで球を打っているということになる」
「もちろん後ろとっても、その差は数十センチに過ぎない。(中略)タイミングの差は0.01秒でしかないが、その0.01秒が守備においては極めて重要な意味を持つ」
「これも感覚的な話だが、内野手はバットにボールがミートした瞬間に打球が飛ぶ方向を予測して動き始める。(中略)陸上競技の短距離走と同じで、スタートのピストルがドンと鳴るのを聞いてから動き出したのでは遅い」
「ところが和田さんのバッティングは、そのドンが一瞬遅れる。そして次の瞬間には、打球が自分の2メートル右を飛んでいく。あるいは左に飛ぶと予想して動き出したのに、右へ飛んでいく。金縛りに遭ったように、動けなくなる。つまり裏をかかれるわけだ。そういうことが何度もあった」(100~101頁)

このほかに引き付けて打つメリットを2つ挙げているが、それについては同書を読んでもらいたい。ただ、全編この通りに素晴らしくわかりやすい喩えと説明を駆使して、誰にでも分かりやすく<金森打法>の真髄を明かしているのだ。

そのうえで、<金森打法>が絶対的な武器でもないことを弁えているところが、他の野球本とは違うところだ。デッドボール、調子が良い、打てるようになってマークされる……あらゆるファクターがバッティングの良し悪しに影響することから「バッティングフォームに完成はない」としたうえで、このように語っている。

「球を引きつけて打つバッティングに開眼して、野球人生ががらりと変わったという話ではまったくないのだ」
「ひとつだけはっきり以前と違ったのは、迷わなくなったということだ。引きつける打法が自分という野球選手に合った、自分本来のバッティング・スタイルであり自分の軸なのだ。調子が悪くなったら、その軸に戻ることを考えればいい」(107~108頁)

ここまで達観できた理由には、第1章で語られている「無責任なOBからの指導」「自分に合わないコーチの指導」で迷いに迷ったことや、ホームラン狙いのバッティングで自分のスタイルを見失った経験があってこそなのだが、現役バリバリで自らのスキルに多大な自信を持ちながらも、このように振り返られることこそが井口選手の強みであり“精神的才能”なのではないだろうか。
(つづく)

2010年12月4日土曜日

井口資仁、「二塁手論」:その1

◆目次
・第1章:「盗塁」という具体的な目標がすべてを変えた
・第2章:セカンドという選択が今の自分を作った
・第3章:ホームランより価値のあるポテンヒットがある
・第4章:メジャーで学んだ組織における行動理論
・第5章:成功の鍵は、一見地味で目立たない場所に隠されている

同書は、今年数多発刊された野球本の中で最も面白かった本だ。大晦日までにいくつかの野球本が発刊されるだろうが、それでも「2010年ベストワン」の地位は揺るがないだろう。なぜなら現役選手が書いた本としては、ここ数年で最も面白かった本だからだ。

内容自体は、自伝と技術ごととオレさま語りがない交ぜになった“正統的な野球本”で、本来ならファン以外には面白くもなんともないものだ。しかし、つまらないパートである自伝(アマ時代の回顧)を3ページで収め、残りのほとんどを技術ごと(教訓話も多いが、そのほとんどで技術的な話を織り交ぜている)で占めているため、ボリューム以上に読み応えがある。そのうえ技術ごとの解説がわかりやすい上に存外深く、他では中々読めない類のものなのだから、野球ファンであれば面白くないわけがない! と、声を大にしていいたいくらい良く出来た野球本なのだ。

どのくらい技術ごとの解説が素晴らしいのか? ひとつ例を挙げよう。

「キャッチャーミットに投げるか、それとも牽制球を投げるかは2つにひとつ。セットポジションで構えたピッチャーが球を投げるまでは、二股にわかれた道のようなものだ。キャッチャーミットへ投げる道と、牽制をする道が2つにわかれる場所があって、そこを越えてしまえばもう後戻りはできない。ランナーが走ったことに気づいても牽制球は投げられないというポイントがある」
「ピッチャーはもちろん、そのポイントがランナーに見分けられないように最後のぎりぎりまで同じフォームで投げようとするのだが、実際問題としては、同じフォームで投げているつもりでも、たいていはどこかにほんのわずかな違いがある」
「キャッチャーミットに投げるのとファーストミットに投げるのとでは方向が90度違う。それを同じフォームで投げようとするのだから、ピッチャーはかなりの緊張を強いられる。その緊張が小さな癖になって表面に現れてくる」
「たとえば、セットポジションの静止状態から、投球のために動き出すその最初の動きで、打者に投げるのか牽制かがわかってしまうことがある。肩が最初に動けば牽制で、頭が最初なら打者に投げるというように」
「モーションを完璧に盗むというのはそういうことで、ピッチャーが動き始めた瞬間に走り出せる。立ちつくしたまま二塁への送球を諦めるキャッチャーを見るのが、いちばん爽快で、完璧な盗塁だ」(34~35頁)

少々長い引用だが、全てを引用したくなるくらいに見事な文章だ。もちろん構成を担当したライター(石川拓治氏がクレジットされている)の腕もあるのだろうが、それでも井口選手自身の野球・盗塁に対する深い理解と、感覚的・抽象的なものの多い技術ごとを素人にもわかりやすく解説できる説明力がなければ、こうまでわかりやすくは書けないだろう。とりわけ牽制と投球に関する“帰還不能点”の喩えや、そこから流れるように展開する癖の見分け方についての説明は、これまでに読んだあらゆる野球本のなかでもトップクラスのわかりやすさだ。
(つづく)

2010年12月3日金曜日

*TV覚書:洋楽倶楽部80’s(レギュラー第六回)

テーマは「ブリティッシュ・インベイジョン80’s」。ゲストは高樹千佳子。

放映されたPVは以下の6本。ニコニコ動画のソースで紹介。

【ニコニコ動画】Culture Club - Do you really want to hurt me 【PV】 1Mbps
・「Karma Chameleon」では厚着だったので気づかなかったけど、こう改めて見るとボーイ・ジョージって当時から太っているね。昨日久しぶりに見て驚いたのは、1936年にミラーボールがあったこと。もっとも時代考証が正しければの話だけど。

【ニコニコ動画】The Human League : Don't You Want Me (愛の残り火)
・これ大好きなんだよなぁ。特に2番。Susan Ann Sulleyの歌声が素ン晴らしい! このヘタウマ……じゃなくてヘタヘタさが良い。今で言う“萌え”って奴だね。歌詞も女々しくて最高。

【ニコニコ動画】Duran Duran - Hungry Like The Wolf
・Duran Duranには他にも幾らでも良い曲があるけど、ある意味で一番ロックっぽくてメジャーなのがこの曲か。John Taylorの無駄に胸をはだけた着こなしが80’sっぽい。いま改めてみると、スリランカで撮影されたPVの内容が『アポカリプト』っぽくて笑った。欧米人の“野蛮人観”ってのは一貫してるんだなぁ。

【ニコニコ動画】121 高画質、高音質で見る洋楽名曲選 Dexys Midnight Runners - Come On Eileen
・昨日、高嶋兄の解説を聞くまで、ずーっとアメリカのバンドと信じていた。何というか、「タンゴ! むりすんな」の「あばれはっちゃく“鼻づまり~”♪」を「いや、“鼻づまり~”じゃなくて“鼻つまみ~”だよ」と指摘されたときと同じくらい動揺してしまった。

【ニコニコ動画】Wham! - Careless Whisper
・10代でこれを作ったという事実が凄い。いや、いま聴けば「ただのムード歌謡じゃん!」って声もあるかも知れないけど、こう一回聴けば誰でも覚えられて、どんな場所で掛かっていても良いムードになって、ちょっと歌ってみっか! って思わせるような曲は、誰にでも作れるものではないと思うのですよ。ところでニコニコでこのPVを見たのは初めてなんだけど、西城秀樹、郷ひろみだけじゃなくてhyde(156cm)もカバーしてるんだってね。

【ニコニコ動画】Wood Beez (Pray Like Aretha Franklin)/Scritti Politti
・リアルタイムで聴いていたけど、ほとんど強い印象はなかった。当時からこういうリズムの曲は好みじゃなかったのだなぁ。

【ニコニコ動画】Teras For Fears - Shout
・最後はTFF! 3rdアルバムまではホント名盤ばっかりだったよなぁ。TFFについて語ったら朝まで止まらないので自主規制。一般的にはスズキ・カルタスのCM曲として知られているんでしょう。

2010年12月2日木曜日

新聞四コマをナメてはいけませんね

ニュー速VIPブログより。リアルでコーヒーを噴いた。いまからモニターをアルコールでふかなきゃ……。

『国民的』というと韓国の扇風機を思い出す

ちょっとハードな仕事から小さな仕事まで全部終え、順当に行けば無事に年越しできそうな感じかナ? と思っていたところに素晴らしい晴天だったものだから、久しぶりに遠出して衣料品と掃除道具、あと本も買っちゃおう! と、近隣の基幹駅まで出張ったら、駅前の電気店で久しぶりにガチな行列に出くわす。

「何の行列ですか?」
「モンスターハンター3をご購入されるお客さまです」

とのこと。その電気店はビルの2~6Fまでを占拠するでっかい店で、TVゲーム店は5Fにある。で、その行列がビルの入り口付近どころから駅前まで続いてるということで、「ドラクエ9とかのレベルじゃねぇなこりゃ!」と驚いたものの、もっと驚くべきは、人並み以上にTVゲームが好き(30半ばを過ぎて「趣味:TVゲーム」と悪びれもせずに言えるくらい)であるにも関わらず、ここまで凄い行列を作るほどのゲームソフトの存在を全く知らなかったこと。いやホント、家に帰って『GAME Watch』の記事を見るまで、モンスターハンターにここまで人気があるとは全く想像もしてなかった。

行列を見る限りポケモン、ドラクエよりも遥かに『国民的』な人気があるように思えるけど、ホントにそんな大人気なの? やったことはないしやってみたいとも思わない――未だに『スーパーマリオ』は5-2までしかクリアできないくらいアクションゲームは苦手なんでね――けど、やってみたら案外面白いのかね? まぁ、ゲームについて言えば、このあいだインストールした『EU3HttT』があるし……ってそういえば、メタルマックス3をまだクリアしてなかった! 「100t」の量りがあるところで詰まってからぶん投げてて、ずーっと忘れてた!



2010年12月1日水曜日

右翼じゃないけど殺意が沸いたよ

非礼の極み 民主・中井前国家公安委員長が秋篠宮ご夫妻に不平…「早く座れよ」 議会開設120年記念式典

不敬とか言うつもりはない。個人的には皇室が大好きなので、正直殺しても飽き足らないほど腹が立つけど、不敬罪はないし、面と向かって失礼なことを言ったところで、すぐにお縄になるわけではないことも理解しているし、社会主義者=唯物論者が皇室を含めた王侯貴族、諸々の宗教を嫌うことも十分理解しているし、その信念を貫きたい気持ちも良く理解できる。実際、共産党は欠席――いろいろ屁理屈をつけているけど、要するに共産主義革命を最終目的にする政党としては、「皇室は敬うべき対象ではなくて打倒すべき対象なんだから、こんな席に出るわけにはいかねぇ」ってことでしょ――して筋を通したわけで、これはこれで良いと思うんですよ。

でもねぇ、中井洽の暴言はあり得ない。

第一にパーティに出席したのなら、泥酔してもホストの顔に泥を塗るようなマネはしてはいけない。第二にアノ場を会社に例えると、「天皇陛下=社長」「秋篠宮殿下=専務」「首相=大番頭」「その他議員=平社員」ってな序列のメンバーが参加した「創業120周年記念大会」みたいなもので、そんな席で平社員が専務に向かって「早く座れ。みんなが座れないだろう」なんてことを言う奴は、単純に社会人失格でしょ。百歩譲って団交の場であればOKかも知れないけど、こういう華やかな席では労組幹部であっても礼を失しちゃいかんでしょ。第三に……って、こういう感じでいくらでもダメな理由を挙げられるけど、書いててイヤになってきたのでここまで。

たまにはストーブリーグとかについてつらつら書きたいんだけど、こう心底腹の立つイベントを毎日起こされるとねぇ、取り上げたくなくても取り上げなきゃならでしょうが! 今回の件が支持率にどこまで反映するかはわからんけど、ここ数カ月の失政でほとんどの有権者は、「いまの日本の課題は民主党の下野。そのためなら何をしてもOK!」って考えてるのでは? そうじゃないと、自民党と民主党の政党支持率がああも簡単に逆転することはあり得ないもの。

2010年11月30日火曜日

太陽の固定資産税って幾らくらい?

スペイン女性が太陽を「個人所有」、ゴア氏「彼女を訴える」

温暖化はCO2が問題なのであって太陽の活動は関係ない(キリ って言ってたのはどこの誰だっけ? 「温暖化=太陽活動説」に転向するなら転向するで、きちんと過去の主張を総括しなきゃダメでしょ。

で、太陽の所有者であるスペイン女性が、太陽を使って商売するんであれば、当然、固定資産税を取られるわけだろうけど、年間どのくらいになるのかね? 1㎡当たりでリベリア並みに安かったとしても、太陽活動は太陽の全ての土地で行われるものだから、そのために支払う固定資産税も天文学的な金額になるんだろうなぁ……てか、この場合、固定資産税はどこが取るのか? スペイン政府? となれば間接的にスペイン政府が所有することになるから国際条約違反になるわなぁ。

まぁ、実際に世界各国の人々から太陽使用量を取ることになれば、これに関連する税金の問題が出てくるだろうし、この税金を国家が取るとなれば天体所有に関する国際条約に抵触するから、結局、裁判に訴えなくても大丈夫なんじゃないかね?

2010年11月29日月曜日

テロップ(笑)

一年通して最も大切なシーンに「愛媛県知事選挙・中村時広氏の当選確実」のテロップが丸被りとか。せめて沖縄知事選なら納得できた視聴者も何人かはいたんだろうけど、愛媛県知事選なんてねぇ。

ともあれ『龍馬伝』の最終回。30分も延長する必要なかったんじゃないの? 大して重要なシーンなんてなかったし。近江屋関連のシーン全て(子供に本をあげたり、みんなでメシ食ったりetc)は全部なくした方がスッキリしたと思うんだけどなぁ。

で、一番不必要かつ酷かったのが中岡慎太郎と近藤勇の殺陣。テレ東の正月時代劇からスターウォーズまでそれなりに色々な種類のヒドイ殺陣を見てきたけど、今回のは生涯ベストワンクラスに酷かった。役者は多分悪くない。二人とも幕末の志士にはちっとも見えなかったけど、少なくともそれなりに剣術が強そうには見えたし、身体も動けているようには見えた。ダメなのは演出と殺陣。なにあの噛み付き! なにあの真剣掴み!! スターウォーズのアレック・ギネスより酷かった。てか、全盛期であれば週に一人以上は確実に自分の手で殺していたであろう近藤勇の“実戦兵法”に対する敬意がなさ過ぎ。

暗殺シーンも画面暗すぎるし、事切れるときにいつもの「うううう~う~」が流れるし。

で、最後の弥太郎の死に顔(笑)。アレ絶対、2chでAA作られるよなぁ。これまで三菱グループが「『龍馬伝』はわが社の創業者を貶めすぎ」って文句言ってたことに「ケツの穴が小せえなぁ」って思ってたけど、あの死に顔を見せられたら、「ごめん、文句言うの許す!」って心から思ったもの。

来年7月以降は満を持してNHKとの契約を打ち切るつもりなので、1年通して大河ドラマを見るのもこれで最後だけど、最後の大河ドラマの最終回がかなりアレだったのは結構残念だった。来年は『お江』だっけ? どーせ“おんな大河”でしょ? どーでもいーや。

2010年11月28日日曜日

自分の目で確かめてみよう

福田首相の問責理由

仙石官房長官の問責理由

全部読むのが面倒くさい人のために大雑把に要約すると、福田の問責理由は

・後期高齢者医療制度を廃止しないから
・ガソリン値下げをしないから
・年金記録問題を解決しないから
・20%以下の低支持率だから

一方、仙石の問責理由は

・尖閣問題で犯人を釈放し、責任を那覇地検に押し付けたから
・失言を連発するから
・国会同意人事案件を意図的に放置したから
・北朝鮮砲撃問題で危機管理能力が欠けているから

……えーと、政権とって1年以上経っているにも関わらず後期高齢者医療制度を廃止する気なんてサラサラなく、ガソリン値下げ隊? そうでしたっけ? ウフフと流し、年金問題だって年金機構の看板を変えただけで何も解決せず、支持率も1週間後には確実に20%切っているであろう民主党政権にだけは、「問責決議の理由なんてない」とか「審議拒否はけしからん」なんて言われたくないよなぁ。麻生のときは「解散しないからけしからん」って理由だけで問責をだしてんたっけ? どーせ数年後に野党になったら同じことをするんだから、ここは甘んじて受けないとね。

2010年11月27日土曜日

えーと……補強しなくて大丈夫?

後藤光尊選手残留。
多村仁志選手残留。
それ以外の選手とはコンタクトを取るつもりなし。
外国人はいつものドミニカン――

となると、結局、このシーズンの補強は佐伯貴弘選手だけってこと? 

今シーズンはリーグ優勝できたとはいえ、貧打は誰も目にも明らかだったし、その穴も「外野のドングリたちのケツに火をつける&5or6番を打てる確実性のある打者」とハッキリしていたわけで、この点から見れば多村選手は格好の対象だったのになぁ……。後藤選手についていえば、ポジションはどうあれ「5or6番を打てる打力&数少ない左打者」ってところに魅力があったんでしょう。ただ、とったところで戦力的な上積みにならなさそう――後藤選手を使うなら井端弘和選手を使う場所がなくなる。もっとも実際に獲れれば後藤選手をサードにコンバートするつもりだったのかも知れないけど――なので、これはこれで結果オーライとは思うけど。

落合博満監督自身、シーズン中に「今年は補強するよ。大々的に血を入れ替えるよ」って言ってたので、FAには注目してたんだけど、これで打ち止めとなると後はトレードかぁ。大型トレードがあるとすれば、その対象は「左打ちの強打者。外野であれば尚可」ってところなんでしょう……。って要するに福留孝介選手の“穴”が未だに埋め切れてないってことだな。もっといえばビョン様が前評判通りの実力を持っていたなら、こんなことで頭を悩ますことはなかったってことか? いや、そうじゃなくて野本圭選手か平田良介選手、藤井淳志選手やその他誰かが、この3~4年で頭一つ抜けてくれていたら良かったってことだよ! 

毎年一定のチャンスを貰っているにも関わらず結果を出せない。「継続して使ってもらえないから実力を出せない」って? そんなもの守備、走塁の意識がいつまで経っても改善されないからじゃん! ホント、いつまで待てば戦力になるんだろう。

2010年11月26日金曜日

おいおい税務署、警察署にも言論封殺か?

いま国会で仙石がサラっと凄いことをいったけど。

世耕「実力組織は自衛隊に限らず警察、海保、税務署などもあるが、こうした組織にも“言論封殺通達”を出すのか?」
仙石「世耕委員のご提案を受けて検討いたします」

正直、法相、小沢、尖閣なんてどうでもいいんだけど、この通達だけは撤回させるべきだろう。これについては審議拒否で突っ張ってもらっても全然OKだ。

2010年11月25日木曜日

お里が知れる

朝鮮学校無償化、手続きを停止=北の韓国砲撃で-仙谷官房長官

そこはかとなく差別的な響きがして殊更使いたいとは思わないフレーズだけど、これについてはホント、この言葉しか思い浮かばない。

このことの大義名分は、「日本で教育を受ける全ての高校生に、平等な教育の機会を与える」ってことでしょ? だったら取引材料になり得ないはずでしょ。それが、“アジアの風物詩”が起きた途端、コレだもの。いや、推進すりゃいいってことじゃないけど、「政治の一貫性」とか「政策の正当性」とかを考えたらあり得ない話じゃないの? 

民主党支持者はこれに怒らなきゃダメでしょ。「朝鮮学校授業料無償化は“平等な教育”の実現のために行われるものであって、金王朝との取引の材料じゃない!」って。そうじゃないってことは、“平等な教育”のためなんてことはこれっぽっちも考えてなくて、単に朝鮮人にエサをやる――その見返りは迂回献金や選挙のボランティア。「総連を民潭と同じように味方につけつつ、外国人地方参政権法案を通せれば、このあいだの松戸市議会選挙みたいなブザマなことにはならなかったはず!」と本気で思ってそうだ――ってことなわけだから。

てか、官房長官自らこういうことを言ってるんだから、↑のように邪な気持ちでやったもんなんでしょ。ホント、お里が知れるってやつだ。

追記:尖閣衝突映像CNNに郵送、海上保安官供述。さて、朝日新聞はどうやって言い繕うのか(笑)

2010年11月24日水曜日

EU3HttTをやってみた

昨日は新嘗祭。大きな仕事も終え、再びニート状態にあるなかで迎えた国民の休日。というわけで、取引先から電話が掛かってくることもないということを確信した上で、購入してから半年手をつけていなかった『ヨーロッパユニバーサリス3ゴールド』(エア・トゥ・ザ・スローンまでの拡張パック全入れのお買い得バージョン)をインストール。4冊のマニュアルを見ながらシコシコやってみました。

AAR? いや、書きたかったんですが、ウチのPCがヘボでウィンドウモードでやったところでPrint screenのためにゲームを開けたり閉じたりするたびに時間が掛かるのと、一緒にPhotoshopを立ち上げるとメモリ不足のためか激遅になってしまうので、「スクリーンショット付のAARは無理だな」と断念。というわけで、以下、ナポリ王国(GC、難易度:簡単、その他全てデフォルト)での初チャレンジを簡単に紹介。

とりあえずの目的は、「陸戦、海戦、外交、植民に商売。一通り遊んだ上で、できればイタリア統一を目指してみよう。欧州征服? とんでもないとーんでもない!」というもの。EU2はアイルランドでひいこら言いながらようやく完走できた程度のヘボが、どのくらいできるものか? と思いつつ、所々、マニュアルを読みつつやってみたのですが……。

開始早々、フランスとの戦争に巻き込まれる。どうやら同盟&婚姻関係にあったブルゴーニュが攻め込まれたことに巻き込まれたらしい。で、相手から攻めてこないので、「だったらこっちから上陸してやろうじゃん!」ってラングドックに攻めあがったら、いきなり1万以上の軍勢に練りヒバリにされてしまう。その後は、こっちの手持ちがないことを見透かされて隣国からバンバン攻められ、「とりあえず戦力を立て直さないと」と傭兵を雇おうにもお金がなくなり、ナポリが陥落したところで投了。

で、3回くらい同じことを繰り返したところで、「アレだ。ブルゴーニュとの関係を断てば、いきなりフランスとの戦争に巻き込まれることはなくなるんじゃね?」と思いつき、4回目のプレイでは開始早々に関係を断ち、ようやく“フランス地獄”から逃れることに成功。で、その後は、財務状況を眺めながら年に1回のペースで騎兵連隊を増強したり、ヴェネツィアに商人を派遣したり、名画を作らせたり……とのんびり過ごす。EU2でも月間収入を+にし続けていたらインフレになっていたから、「これもやっぱり年始の人頭税をアテにしろってことだよなぁ」と当て推量し、交易額が増えるたびに財務スライダーを調整しつつ10年くらい経過。

で、戦力とお金がある程度揃ったところでシチリアに攻め込みメッシーナを割譲。こっからはとんとん拍子で、ジェノバとの同盟や独立を保障したトスカナを巡る戦争などを経てシチリア、ローマを併合。その後、70年くらい掛けて地続きのアンコーナの他、パルマ、ヴェネツィアなどの北イタリアも征服。その間、インドまでの航路を見つけたり、モザンビークを割譲させたりとやりたい放題にやっていたら、いきなりローマ教皇から破門されてしまう。なぜ? なぜ??

って教皇の御者がボヘミアからオーストリアになっていたからか! 探検に忙しくて欧州情勢を全く見ていなかった。欧州情勢は複雑怪奇……ってほどでもないか。3代続いての神聖ローマ帝国皇帝(って金王朝かよ)になっていたオーストリアにとって、欧州でのライバルは財政破綻したイングランドでも、財政破綻したフランスでも、北アフリカを征服したカスティーリャでもなく、唯一国境を接しているスーパーパワーにして“とても褒められた国ではない”我が国だよなぁ。

で、東アフリカで原住民を5万人くらい虐殺していたアプルッツィ軍(1万人)を急いでニースに戻そうとしているうちに、オーストリアから宣戦布告。ジェノバ? 50年以上、あいつの征服&防衛戦争に付き合ってやったのに、あの二枚舌野郎はアッサリ見捨てやがりましたよ。もちろん他の同盟国にも見捨てられました。

「だったら手持ちの2万人でボッコボコにしてやんよ!」って国勢台帳を見たら、オーストリア陸軍は6万人とかorz。こっちの扶養限界は32連隊なのになぜ? って国策をみたら「国民皆兵」か……。で、結局、ブレシアでの会戦で我が軍は敗北。その後、帰還したアプルッツィ軍を加えた3万の軍勢で北イタリア各地で各個撃破に出るものの、こちらの損害も多く、人的資源が見る見るうちに激減。3万5千人あった人的資源が3千人くらいに減った頃には、モザンビーク、シチリア全土、アンコーナ、アプルッツィで反乱祭り。ここで深夜になったので投了。

感想? いやぁ、面白かった! とりあえず一通りの操作やゲームの勘所は覚えられたし、何よりEU2よりユーザビリティが高い。とりわけ年始の収入をポップアップで表示してくれたのは嬉しい。これまでは一々メモとってやってからなぁ。唯一にして最大の欠点は時間を忘れてしまうことだ! やりはじめたら止められないから、安易に手を出すのはやめておこう。

2010年11月23日火曜日

ビッグコミックスピリッツ:水島×落合対談

[あぶさん]連載900回記念スペシャル対談・「ふたりの三冠王」より、水島新司の発言と対談前半部(二人の出逢いに関するエピソード)を省いたもの。

・(三冠の中で一番獲るのが難しいのは)本塁打です。打点と打率は、プロ野球選手なら誰でも可能性がある。ただ本塁打だけはボールを遠くに飛ばす才能がなければ狙えない。まぐれでホームランは、そうそう出るものではないんですよ。

・(あぶさんについて)それなら、もう一回、現役に復帰させてみては? 「現役でやる」という“その気”にさえなれば、私は今でも現役の連中と五分以上に渡り合える自信がある。コレ、最近つくづく思うんですよ。というのも一度、自分のものにしたバッティング技術っていうのは衰えないから。

私は12年前に引退してから本気でバット振ってないけど「こうやって打ってごらん」って言って選手達に教える時には、今でも昔のまんまの打ち方ができますよ。ただ体力が続かないだけ。

・(ヒットだけ狙ってたら四割打てたのでは?)こんなこと言うと、また何か言われそうだけど「打てた」と思います。でも、三冠王を獲るんなら、ホームランを狙わなくてはダメでしょう。

・(現役時代のライバルは?)ライバルっていうのはいなくて、みんな敵。特に当時のピッチャーなんかは「コイツに打たれるくらいなら、ぶつけてやる」っていう考え方でしたからね。昔は、やるかやられるか、食うか食われるか……私は、そういう時代の野球をやってきたんですよ。

・(あぶさんの現役復帰を提案されるとは思わなかった)例えば、こんなのは、どうですか? 「あぶさん」は今、ファームで助監督をやってるでしょ。その練習試合とか親善試合なんかで選手に見本を見せるために「じゃあ、一回打席に立ってみようか」とか言って、バッターボックスに立つ。そこから復活していくっていう展開……

・(その場面で落合さんが話していた「体力が続かない」ってセリフを言わせる!)そうです! 全部の打席に立たなくてもいいんですから、「あぶさん」が“こうやって打つんだ”って見本を見せるんです。教えるのには、見せるのが一番。

だって、引退したのは去年でしょ。一年間休養したと思えばいいじゃないですか。

2010年11月22日月曜日

<絶版兵頭本>紹介@『日本の高塔』:その2

・韮山「反射炉」:現存する幕末の反射炉では江川担庵が築いた韮山のものが最古。幕末の反射炉は全て同じ一冊の蘭書を参考にしていたため、サイズは全国どこでも同じ。その煙突高は16.5mに揃っている。日本に煉瓦が普及しなかった(詳細は『イッテイ』より)ことにより垂直大煙突が作れず、よって煙突も作れなかった。これが日本の工芸、建築素材に及ぼした影響は小さくなかったのではないか。今日の銭湯の煙突は大正時代以降のもの。

・横浜マリンタワー灯台:多くの「灯台本」には、日本一高い灯台として出雲日御碕「ひのみさき」灯台であると書いてあるが、海上保安庁で毎年刊行している『灯台表』を見れば、どれも不正確であることがわかる。電波灯台ではない発光灯台としては「横浜マリンタワー灯台」が日本一なのだ。日本一標高の高い灯台は兵庫県の日本海岸、余部「あまるべ」埼灯台。もともと日本の近代灯台は沿岸監視の機能も期待されていたが、北朝鮮のスパイ、人攫い、密輸犯がここまで横行するようになったのなら、高塔式の沿岸監視レーダーを、空自レーダーの死角になっているところに設けるべきでは?

・硫黄島「ロランCタワー」:「ロラン(Long-range Radio Navigation system)」とは、電波航法システムの中では最も早いもので、米軍が最初、中波で1942年6月に大西洋に実験局を作った。1944~45年には西南太平洋の占領地に次々と増設。44年以降の夜間長距離爆撃や潜水艦による通商破壊は、これにより容易になった。日本の灯台を真っ先に爆撃して困らなかったのも、ロランがあったからといえよう。ロランは朝鮮戦争の爆撃も容易にした。米軍はGPSの普及等により、平成5年に北太平洋のロランCを海上保安庁に引き継いだ。

・山の中の最高送電鉄塔:本書の取材のために、日本の全ての電力会社に宛てて、手紙で「高さ110mを超える鉄塔の有無と所在」を訊ねた。北陸電力からは一切情報は非公開との返事を頂戴し、沖縄電力からは返事がなし。四国電力は「合計10基ほどございます」と教えてくれた。東北電力にょうに110mを超える鉄塔が3基あると親切に教えてくれたところは大いにありがたかった。九州電力には天草に195m鉄塔が2基あり、北海道電力、関西電力には110m超の鉄塔はないとのこと。東京電力は我々をわざわざ同社最高の148.5m鉄塔のある某所まで案内してくれた。

・依佐美送信所:元々は戦前の対欧無線局。戦時中は遠隔地の潜水艦に対してVLF(超長波)で指令を発していた。VLFなら潜水中の潜水艦でも受信できるためだ。昭和22年には空中線を撤去、機能を喪失するが、昭和27年に米海軍が、世界各地の潜水艦にVLF電波を送信する基地の一つとしてここに注目。設備が再建された。VLF通信は、常時潜行しているミサイル原潜に対する指令機能に威力を発揮するものだったため、昭和59年にはソ連に煽られた全世界的な反米反核基地運動のターゲットにもされた。

・東京タワー:特別展望台は、もともと一般観光客には公開していなかった。昭和43年に「霞ヶ関ビル」ができ、その展望回廊に大展望台の高さが抜かれてしまったため、急遽公開されることになったという謂れがある。

・市ヶ谷タワー:1991年の湾岸戦争の空爆で、最も破壊しにくかったイラクの施設は、電波塔のように地面から直接生えている自立型鉄塔だった。ビルならば巡航ミサイルで容易にヒットできるため、1999年のユーゴ空爆では、局舎と電力設備を破壊されたセルビアの放送局が沈黙させられた。

・雑学・世界のモニュメント:誰が確かめたのかわからないが、焼煉瓦をアスファルトで結着した「バベルの塔」の高さは90mだったらしい。ジッグラトに類似したもののようだが、藁入りの日干し煉瓦しかない古代、柱状の構造物で高度を稼ぐことは不可能だったため、技術的に唯一高度を稼げる台形積層構造としたのだ。「ピラミッド」の高さは146m。159mの尖塔一対を持つケルン大聖堂が1880年に竣工するまで、世界一高い構造物だった。

・失われた木造塔と天守閣:縄文遺跡の柱穴の発掘調査から、集落の見張り用の櫓が復元されたりしているが、たぶん最も早い日本の高塔は、そうした用途で作られたのだろう。文献上、最も早い高塔は585年に蘇我馬子が建てた「大野丘北塔」がある。しかし、この塔以下、室町時代にかけての高塔については全て地上高データを欠く。相国寺の109mの七重大塔も、その高さについては文献に明記しているものではない。

2010年11月21日日曜日

<絶版兵頭本>紹介@『日本の高塔』:その1

●基本データ
・書名:『日本の高塔』
・著者:兵頭二十八
・発行:四谷ラウンド
・初版発行:99年11月15日

●目次
◆煙突
◆灯台・電波灯台
◆架空送電鉄塔
◆長波/短波通信の空中線支柱
◆中波ラジオ放送アンテナ
◆テレビ/FM放送塔
◆マイクロ通信塔とマルチメディア・タワー
◆吊橋主塔
◆展望塔
◆遊具タワー
◆モニュメント
◆木造建築物
◆超高層ビル
◆エレベーター試験塔

――副題に「A Pictorial & Historical Survey of Vertical Structures in Japan」とある通り、日本のタワーに関する歴史を綴った写真集。こういった本は同人誌では珍しくないが、そのほとんどは写真を売りにしたもので解説は“ツマ”であることが多い。一方、同著は写真以上に「ほんの少しミリタリー色を交えた濃密な解説」がウリの本であって、この点、同人誌では決してマネのできない“プロの仕事”臭がプンプンする逸品。「灯台・電波灯台」で取り上げられてる「ロラン(Long-range Radio Navigation system)」に関する初心者向け解説は、多分、この本でしか読めないものだろう。

2010年11月20日土曜日

審議拒否でマスコミは大批判するだろうけど

提出されている予算関連法案が明らかな悪法であることに加えて、内閣の誰一人としてその内容についてまともに答えられないほど適当に作ったものばかりなんだから、これを通さないことはかえって国益に繋がる……と思うんだけど、手前みたいに毎日国会中継を見ている有権者は全体の1%に満たない――そこまでヒマなのはリタイア後の高齢者くらいしかいないだろう――はずなので、「国会活動=世論形成」にならないところがねぇ。国会でいくら奮戦したところで、マスコミが社会主義政権の味方をしている限り、何一つことが進まないように見えてしまうのが怖い。

もはや世間一般で民主党を支持している有権者なんてダイハードな社会主義者(元全共闘、労組構成員、左翼シンパ)か、地元のしがらみでアンチ自民候補になっている有力者くらいしかいないと思うんだけど、マスコミが「審議拒否をする自民党は国民生活を省みない悪い奴ら」って報じたら、その通りに踊りそうだもの。

まぁ、こういう「法相のクビ」以外にも、「小沢喚問」「尖閣ビデオ」とかのカードがあるから、この辺を上手に交換して「法相のクビ」を取ればいいとは思うけど、こういう交渉も相手に常識があればこそ通用するものだけど、社会主義者の心根は「オレのものはオレのもの、オマエのものはオレのもの」という野蛮なものだしね。

書いていてつまらないことは自覚しているけど、こういうネットの片隅であっても、「少なくともオレさまは民主党政権は支持していない」ということをマニフェストすることには意味がある。ネット世論がいかに頼りないものであっても、社会主義政権を倒すためには、書かないよりは書いておいた方がほんの少しだけマシ――と思いたい今日この頃。

って書いていたら、法相更迭っぽいとか。でも、自民党の持つ残りのカード――「自衛隊での言論封殺撤回」「小沢喚問」「尖閣ビデオ全面公開」――を考えると、結局、審議拒否しそうな感じかも。

2010年11月19日金曜日

あまりのことに言葉がない

いや、ホント何ていえばいいんだ?

~~~~~~~~~~~~~

1 名前:☆ばぐた☆ ◆JSGFLSFOXQ @☆ばぐ太☆φ ★[off_go@yahoo.co.jp] 投稿日:2010/11/19(金) 11:59:13 ID:???0
★仙谷氏、閣僚の失言続出に「野党の無通告質問が原因」と責任転嫁

・仙谷由人官房長官は19日午前の記者会見で、菅直人内閣の閣僚が国会で 問題発言を連発している原因について「(野党側から)細かいところの無通告質問が 多く的確に答えるのは難しい。大臣が守備範囲外のところまで聞かれても、 森羅万象、すべての資料を用意したり頭に入ったりはしていない」と釈明した。

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101119/plc1011191150013-n1.htm


5 名前:名無しさん@十一周年[] 投稿日:2010/11/19(金) 12:00:06 ID:HFEFn/ka0 [1/2]
……なあ、本気で頼むよ。
政治家の仕事をしてくれ……

20 名前:名無しさん@十一周年[] 投稿日:2010/11/19(金) 12:00:59 ID:O9ZxFZA/0
最初に質問の事前通告をやめようと言い出したのは誰だったのか

29 名前:名無しさん@十一周年[] 投稿日:2010/11/19(金) 12:01:40 ID:YuBlmymL0
>大臣が守備範囲外のところまで聞かれても
ああ漢字のテストやカップラーメン値段とか。

30 名前:名無しさん@十一周年[sage] 投稿日:2010/11/19(金) 12:01:52 ID:irkF1sgL0
流石にコレは想定外wwwwwwwwww想定外すぎwwwwwwwww

33 名前:名無しさん@十一周年[sage] 投稿日:2010/11/19(金) 12:01:58 ID:T7TxYRmN0 [2/2]

R4は守備範囲のど真ん中だったのに
全く理解できていませんでしたがwww

57 名前:名無しさん@十一周年[sage] 投稿日:2010/11/19(金) 12:03:37 ID:UagczFIl0 [1/2]
的確に答えるのは難しいって
自分バカなのでわかりませんって言ってるのと同じじゃ

72 名前:名無しさん@十一周年[sage] 投稿日:2010/11/19(金) 12:04:25 ID:Uve60CiK0
今の参院生中継見てたけど、身内の友近議員も無通告質問多かったねwww

85 名前:名無しさん@十一周年[sage] 投稿日:2010/11/19(金) 12:05:18 ID:PRoyY9N80
分からなかったら分からないって答えればいいのに、しったかするからだろ。
分からないの連発じゃかっこ悪いからな。

91 名前:名無しさん@十一周年[sage] 投稿日:2010/11/19(金) 12:05:51 ID:UagczFIl0 [2/2]
>>55
柳田は地検の長官の任命権者が誰なのか答えられなかったんだぞ?
自分なのにww

104 名前:名無しさん@十一周年[] 投稿日:2010/11/19(金) 12:07:06 ID:DMEBl+0zO
言い訳自体が失言レベルw

ここまで全局のワイドショーで政治ネタなし

オイコラ! 何で昨日の大傑作国会の模様をどこも取り上げないんだ? 報じない自由(笑)極まれりってやつか? 林芳正にズタボロにされて涙目の蓮舫は映せないってか?

補正予算の中身について内閣の誰一人としてまともに答えられないってのはニュースじゃないのか? 少なくとも鳩山内閣までは誰か一人くらいは予算内容についてある程度のこと――もっともほとんどの場合、「自民党政権の無駄を~」みたいなことではあったけど、理屈をつけて説明しようという努力の跡と、ギリギリで理屈の整合性をとっていた程度――は喋っていたわけで、それさえもない今国会の酷さは空前絶後のレベルなんだけど、これでもニュースじゃないってか?

2010年11月18日木曜日

今日の国会中継は面白すぎた

昨日の衛藤は本当にひどかったけど、今日の世耕、林は本当に良かった。てか、林は突込みが上手すぎ。蓮舫、得意の仕分けで突っ込まれてズタボロだし。丸川も良かったけど林の後では力不足の感が……といっても、エベレストに比べて富士山は低いっていうようなものだけど。まぁ、丸川のお陰で森田高はじめ政務官どもが大反乱――まるでヨーロッパユニバーサリス2で大義名分なしに大戦争した後みたいなありさま――したから、TV的インパクトとしてはこっちの方が大きかったんだろうけど。

対する内閣はどうかって? 愛宕山以下だよ!

だってねぇ、6時間ごとどころか30分ごとに失言してんじゃないかってくらいにポロポロ失言してんだもの。民主党だからマスコミが突っ込んでないだけで、暴力装置に虚偽答弁、自民党ならどれ一つとったって報道ステーションで1週間くらい騒がれるネタだからね。

しらばっくれたり、訊かれていないことを答えないってのならいいんだけど、「しらばっくれないで真っ赤なウソをつく」「訊かれてもいないことを答えて墓穴を掘る」「逆切れして失言をかます」ってレベルなのはねぇ。大臣に誰一人まともな奴がいない。オールスター内閣(笑)ってのは何だったんだ?

追記:来るべき日のために早めに貼っておきますね。「問責は内閣不信任案と同じ。可決されば内閣は不信任されたことになる」新潟の会見で代表

*読書メモ:生き残る判断 生き残れない行動(その2)

特殊部隊の兵士は常人ではない。彼らは化学的に異なっている。血液標本を分析すると「ニューロペプチドY」(ストレス下での任務遂行の集中を助ける働きを持つ化合物)の分泌量がかなり多いことがわかっている。偽の尋問後、特殊部隊の兵士たちのニューロペプチドYは通常レベルに戻ったが、それ以外の兵士たちは減少したままだった。

模擬監禁の前後に、特殊部隊の兵士は他の兵士より解離症状を示すものが少なく、あっても軽度だったと報告されている。相関性は明らか。兵士たちの解離症状がなければないほど、それだけニューロペプチドYが多く作られ、より適切な行動が取れる。

奇妙なことに、特殊部隊の兵士たちは、育ってきた環境全般にわたって通常より多くの心的外傷を受けてきたことも報告している。普通なら、過去に心的外傷を受けていれば、ストレス下の行動はより不適切になると思われる。なぜ、こんなことが起こりうるのか? 氏と育ちは容易に分けられないだけに、なんともいえない。では、氏が同じ(一卵性双生児)ならどうなるのか?

一卵性双生児であるジェリー・トンプソンとテリー・トンプソンのケース。ジェリーはベトナム戦争に出征した経験があり、ベトナム戦争ストレス症候群と診断されている。2人の脳はどのように変わったのか?

脳の画像を見ると、双子の組の“なか”では海馬はほぼ同じ大きさだった。戦争による心的外傷が海馬の大きさを著しく変えることはなかったのだ。しかし、双子の組の“あいだ”には大きな違いがあった。心的外傷後ストレス障害にかかった復員軍人を含む双子の組は、障害にかかっていない復員軍人を含む双子の組よりも小さな海馬を持っていた。

つまり、海馬は心的外傷を受ける以前から比較的小さかったということであり、特定の人たちはベトナムへ出発する前から心的外傷後ストレス障害に陥る危険性が高かったということ。特殊部隊の兵士は先天的に違う人間なのだ。

特定の状況下――炎上している飛行機、沈みつつある船、いきなり戦場と化した街角――では、多くの人は全く動きを止めてしまう。決定的な瞬間がきても何もしない。身体の機能を停止してしまい、急にぐったりして動かなくなってしまう。この静止状態は無意識のうちに訪れ、パニックよりもずっと頻繁に起きる。

こうした麻痺は、動物にも起きる。ニワトリ、カエル、ヘビ、ねずみ……。どの動物も極度の恐怖にさらされると完全に活動を停止する。恐怖を感じれば感じるほど、それだけ長く動物は“凍りついた”状態を続ける。

麻痺状態になる動物は、ある種の攻撃に対して生き延びる可能性がより高くなる。例えばライオンは、病気や腐敗した獲物を食べるのを避ければ、より生き延びる可能性が高い。よって、多くの捕食者はもがいていない動物には興味を失う。食中毒を避ける古典的な習性だ。これを受けて餌食になる動物がこの隙を生かすべく進化した――。もちろん死んだ振りが絶対に成功するわけではないが、ほかに逃げ道がない場合には理に適った戦略といえる。

ヴァージニア工科大学銃乱射事件では、フランス語授業が行われた教室の唯一の生存者が“麻痺”していた。一方、エストニア号沈没事件では、デッキが30度傾き浸水しているにも関わらず“麻痺”して死んだものが多数いた。両事件の共通点は、全員が攻撃を受け、閉じ込められたことと、通常体験することがないほど極度に怯えていたことだろう。「わたしたちは、以前は適応性のあった反応が、科学技術が進歩した結果、もう適応性がなくなった状況を目の当たりにする可能性がある」(301頁)。

2010年11月17日水曜日

*読書メモ:生き残る判断 生き残れない行動(その1)

◆目次
●第一部――否認
・第一章:立ち遅れ(北タワーでのぐずついた行動)
・第二章:リスク(ニューオリンズにおける賭け)

●第二部――思考
・第三章:恐怖(人質の体と心)
・第四章:非常時の回復力(エルサレムで冷静さを保つ)
・第五章:集団思考(ビバリーヒルズ・サパークラブ火災でのそれぞれの役割)

●第三部――決定的瞬間
・第六章:パニック(聖地で殺到した群集)
・第七章:麻痺(フランス語の授業で死んだふりをする)
・第八章:英雄的行為(ポトマック川での自殺未遂)

●結論――新たな直感を生み出す

・ハリケーン「カトリーヌ」の犠牲者は、人口の割合からいって貧困層ではなく高齢者が多かった。「ナイト・リッダー・ニュースペーパーズ」紙の分析では、使者の3/4は60歳以上で、半数は75歳を超えていた。

・彼らは、「カトリーヌ」以前の大規模ハリケーン「カミール」(「カトリーナ」より遥かに規模が大きかった)襲来時に中年だった世代。米国立ハリケーンセンターのマックス・メイフィールド所長曰く「経験は必ずしも良い教師になるわけではないのだ」。

・ダニエル・カーネマンとエイモス・トヴァスキーは、人間が何かを選択する際、「発見的方法」(ヒューリスティクス)と呼ばれる勘定的な近道に頼ることを発見した。人はリスクを評価する際に、そのリスクを計算する前に直観と感情で動くということ。

・著者の提示する「不安の公式」――不安=制御不能+馴染みのなさ+想像できること+苦痛+破壊の規模+不公平さ 死亡リスクが最も高い心臓病よりも飛行機事故を恐れるのは、直観システムが働いた結果だろう。

・90デシベルかそれ以上の予期せぬ物音を聞くと、人間は本能的に恐怖を覚える。怖がっていることを気づかないうちに身体が“生存モード”に変わる。血管は収縮する一方で血圧が上がり、心拍数が増え、コルチゾール、アドレナリンなどのホルモンは急増する(生死に関わる状況の後、多くの人が口のなかに奇妙な化学薬品のような味がしたと報告している)。

・時間の体感速度低下は典型的な恐怖反応。時間の歪みはよく起こることなので、科学者は「タキサイキア」と名づけている。「頭のなかの速度」を表すギリシア語に由来した名前。

・恐怖を感じた瞬間に時間がスローダウンするように思えるのはなぜか? 実は通常の状態でも脳は時間を「支配」している。脳を時計店に見立てると、触覚、視覚、聴覚の全ては別々の構造を使って機能している時計となる。データがわずかに異なった時間に入ってくるので、二つの時計が全く同じ時間を刻むわけではない。なので混乱しないように脳が全てを同時進行させる。しかし、どうやって制御しているかは未だに解明されていない。

・2006年、テキサス大学のイーグルマンはある実験を通して「タキサイキア」を測定した。目的は「実際に物がゆっくり動いて見えるのか? あるいは後の記憶でそう思えただけなのか?」を判断すること。

・23人の学生ボランティアを高さ45メートルの塔の天辺に連れて行き、被験者を一人ずつハーネスに縛りつけ、後ろ向きに空中に落とした。学生には特殊な時計を持たせた。その時計は常態では人間の目にとまらない速さで数字を瞬間的に表示するもの。落下するときに学生たちは時計を見て数字を読み取ろうとした。時計の数字が読み取れれば、人間は恐怖により異常な力を発揮できると見ていいのではないかと推論できる。

・結果は『マトリックス』のようにはいかなかった。ボランティアは全員、スローモーションで動いているように確かに感じた。イーグルマン曰く「だれもが人生でもっとも長い三秒だったと報告している」。しかし、誰一人として数字を読み取ることはできなかった。時間の歪みは記憶のなかに存在しているということだ。

・「一般に時間はスローダウンしているわけではない。恐怖に満ちた状況のなかでは、人は脳のほかの部分、たとえば扁桃体などを働かせ、記憶を蓄積しているにすぎない。そして記憶は通常より強烈に刻み込まれるので、より長く時間がかかったかのように思えるのだ」(131頁)

・恐怖反応を扱うのに遊園地よりも簡単な方法は「呼吸」だ。警察官に教える一つの型は、「四つ数える間に息を吸い込み、四つ数える間息を止め、四つ数える間にそれを吐き、四つ数える間息を止める。これを繰り返す」。

・呼吸は体神経系と自律神経系にも存在する数少ない活動の一つ。つまり、この二つの神経系の架け橋であるため、意識的に呼吸を緩めることで原始的な恐怖反応を段階的に縮小できると考えられている。

2010年11月16日火曜日

今頃「鳩山の方が良かった」と思っているんすかね?

とにかくアカ(社会主義者、国家社会主義者、統制経済論者……etc)が大嫌いなので、時の首相が鳩山だろうが菅だろうが岡田だろうが前原だろうがどうでもいいんだけど、民主党支持者の方はタイトルのようなことを考えているんでしょうかねぇ。

支持率急落「一喜一憂せず」=菅首相

強がらざるを得ないのはわかるけどさ、モノには言いようがあるだろうよ。2カ月で30%以上も下げておいて、これから上がるとでも思ってんの? ちょっと前なら「小沢斬りで支持率爆アゲktkr!」みたいな夢を見られたのかもしれないけど、いまや小沢よりも仙石の方が憎まれてるからね。

仙石斬りでもすれば少しは支持率が上がるかも知れないけど、つい昨日不信任決議を否決したわけだから、斬ろうにも斬れないしね。ってか、そもそも仙石と枝野のクーデターに乗っかって今の地位にあるだから、実際に斬ったら「肉を切ったら骨も断たれた」なんてことになるわけで……。

政界再編? 日本一の嫌われ者とは誰も手を組みたくないでしょ。だから、どういう色分けであっても無理なんじゃないかなぁ。

2010年11月15日月曜日

もうハムに来るしかない!

里田まい、楽天・マー君と熱愛発覚!

よし! これで5年後に日ハムへFAする準備は整った! 結婚すれば、「大阪出身の“北海道”史上最大のヒーローが、“北海道”で阿漕なビジネスをやっている青森出身のタレントを仲人として、“北海道”出身の三流アイドルを妻に迎える」ってことになるわけだから、もう“北海道”日本ハムファイターズに来るしかないっしょ! ハンカチ? その頃には多分、話題になってないよ。

2010年11月14日日曜日

どこまでが真実なのだろうか?

路上にロープ、女性けが 米兵の子に有罪判決 地裁支部

被害者女性の年齢が24歳ということで、「こりゃ悪質ないたずらだなぁ」と思っていた事件だったんですが、今朝読んだ兵頭二十八師の記事「●スパイダーマンタロウ【2010-11-13作文】」によると、単なるいらずらではなく、確信犯だったとのこと。

~~~~~~~~~~~~

二。
 Charlie Reed and Hana Kusumoto 記者による2010-11-12記事「U.S. teen gets suspended prison sentence in Yokota rope-stringing case」。
 無気力な日本警察に代わって反社会的珍走団に市民の正義の鉄槌を下すべく深夜の道路にロープを張り渡した勇者が裁判にかけられていたが、立川地方裁判所で12日、懲役2年、執行猶予3年の有罪判決が出された。この規律精神旺盛な被告は現役米空軍将校(♀)の19歳の息子で、ヨコタ基地の近くで、通りかかった反社会ライダー×1に重傷を負わせ、逃げも隠れもしていない。(以下、省略)

~~~~~~~~~~~~

目的はそうだったのかも知れないけど、24歳女性の珍走団なんて本当にいるのか? いくら東京の秘境である武蔵村山といっても、そんな珍種がいるとはちょっと想像できないんだけどなぁ。10代で現役ならいざ知らず、DQNってのは10代後半でガキを産み、20台になればヤンママでしょう? それに珍走団として走っていたのであれば、十中八九集団で走っていたはずで、他のバイカーも何らかのケガをしていたと思うんですよ。

というわけで米兵のガキの目的は、アメリカの新聞にある通り「珍走団を懲らしめる」だったんだろうけど、結果は無辜の一般人が巻き添えになったってことじゃないかなぁ……。ただ、日本の新聞が事件の背景を含めた“真実”を伝えていないことは間違いないんだろうけど。

一人暮らしの訳はそういうことだったか!

落合監督の長男・福嗣さんが「スカイプ婚」

本の発売日に入籍とは、よくよく考えたなぁ。相手が一般人なのに出身地、名前まで明かすところも男らしい。てか、落合家の一員になるってことは、そういうことも覚悟するってことか。いやぁ、この正月は何としてでも落合記念館――日本シリーズ第1戦のustでは、「去年は家でFF13をやる年だったけど、今年は必ず行くよ!」ってことだったから――に行きたいなぁ。

2010年11月13日土曜日

予想通り過ぎて吹いた

「朝日新聞かTBSあたりにタレこんだら、マスコミもこんなに非難しなかったんだろう」って書いたら、その1時間半後に朝日新聞の記者がこういうことをつぶやいていたとか。

【尖閣ビデオ】 「内部告発するなら、YouTubeにアップするより朝日新聞などのマスコミ使って」…朝日新聞記者★7

4 名前:名無しさん@十一周年[] 投稿日:2010/11/13(土) 02:41:44
珊瑚に落書きの内部告発w

5 名前:名無しさん@十一周年[sage] 投稿日:2010/11/13(土) 02:42:11

オウム真理教の事件忘れるな日本人は

あれはまだ解決して無いぞ

6 名前:名無しさん@十一周年[] 投稿日:2010/11/13(土) 02:42:21
朝日新聞だったら揉み消しただろ!

9 名前:名無しさん@十一周年[sage] 投稿日:2010/11/13(土) 02:43:
朝日に通報したら揉み消しされた上に中国へ密告される

42 名前:名無しさん@十一周年[] 投稿日:2010/11/13(土) 02:50:19
ビデオ流出後のアカヒの報道は犯人探しと「日中関係を損なうな」の一色だったんだがなあ。

それで良く「うちに持ち込んでくれたら」なんて言えるよな。

88 名前:名無しさん@十一周年[] 投稿日:2010/11/13(土) 03:06:11
朝日で映像内容公開したら中国どころか日本国民も映像を捏造だと思うだろうね・・・・

210 名前:名無しさん@十一周年[sage] 投稿日:2010/11/13(土) 04:02:06
・本日の「お前が言うな」スレ
・本日の「寝言は寝て言え」スレ
・本日の「お断りします」スレ・・・・・・

一体何冠タイトルを獲得できるのか楽しみだwwwww

230 名前:名無しさん@十一周年[] 投稿日:2010/11/13(土) 04:13:58
まとめ
①日本人の尖閣デモを華麗にスルー
②sengoku38がYoutubeに動画アップ
③「タレコミのご用命は朝日新聞によろしく(キリッ」
④ネット民「ないない、それはだけは絶対にない(笑)」 ← イマココ

2010年11月12日金曜日

やっぱり一貫性って大事だと思うんです

えーと、小沢一郎の政治資金問題で「推定無罪だから騒ぐな!」「補正予算審議を盾に政倫審や証人喚問出席を求めるとは、国民の苦しみをわかってない!」っていってた連中が、逮捕すらされていない海上保安庁の職員について、「倒閣テロ」「法律を破ったことは事実」「厳罰にすべし」って騒いでいるのは一体何なんだ?

社会主義者のダブスタ体質ってのは「アメリカの核は汚い核。ソ連、中国の核はキレイな核」の時代から全然変わってねぇな。

海保職員のやったことは、どこからどう見ても「内部告発」であって、大阪地検の女検事と本質的に同じことでしょ。これに比べれば警察や検察、国税庁がやってる「リーク」の方が悪質だもの。もちろん法律を破った可能性があるということで海保職員を拘束(場合によっては逮捕)することには大賛成だけど、そこからさらに厳しくとっちめるのであれば「中国人を厳しくとっちめないで釈放した」ことの大反省(責任者のクビ)くらいはしなきゃぁね。じゃないと法の下の平等が達成されないわけだから。

2010年11月11日木曜日

YouTubeじゃなくて

朝日新聞かTBSあたりにタレこんだら、マスコミもこんなに非難しなかったんだろうねぇ。よりによってTVマスコミにとっての一番のライバルにおいしいところを持ってかれたもんだから、あーだこーだ言わずにいられないんだろうねぇ。もし、毎日新聞にタレこんだら西山事件と全く同じ構図――しかも、女をこまして情報をとった西山太吉(人間のクズ)みたいに程度の低いハナシじゃなくて、義憤に駆られての内部告発――だから、間違っても批判は出来なかっただろうし。

といっても、実際にTV、新聞にタレ込んだら坂本弁護士一家殺人事件のときと同じように、仙石の元に“ご注進”されて、内々に抹殺されてたんでしょう。「公表するにあたっては慎重に判断した」とかフザけたこと言って!

ともあれ、怒り心頭に発した仙石としては、この告発者を許すわけには行かないんだろうけど、彼をいじめればいじめるほど支持率が激落ちするんだけどね。ちょっと空気の読める奴がいれば、適当にうっちゃって何となく愛国無罪にしておくか、無理やり持ち上げて野党の攻撃(告発者をいじめるな!)を封じるんだろうけど、仙石以下、アカとバカばっかりだから、己の感情に任せて道を誤るんだろうねぇ。

追記:発信箱:菅首相の強運=倉重篤郎(論説室)
>ビデオ流出問題はさておいて
書き出し13字でアウトじゃねぇか! こいつの脳みそはゴキブリ以下か?

2010年11月10日水曜日

行くも地獄、引くも地獄

琴光喜告白 “解雇回避”約束されていた

甘言に乗らずに認めなかったとすれば「上申書を提出してさえいれば、解雇しなかったのに」ってハナシになっていたのは間違いなかったわけで、つまるところ“協会関係者”が野球賭博の件を週刊新潮に暴露した時点で勝負あったということなんでしょう。でも、リークした時点では解雇までは考えてなかったと思うけどなぁ。大体、この件で現役の大関を解雇しなければならないような局面に陥れば、リークサイドの親玉である武蔵川が無傷でいられるわけがない――なんてことはサルでもわかるはずだものね。

恐らくは貴乃花一派で一番目立つ奴に「ドルジの謹慎」くらいの罰を与えられないか? と考えてのリークだったんだろうと思うけど、実際にやってみたら警察が本腰を入れて出てきたビックリ! ってとこでしょう。相撲取りはバカ、とまでは言わないけど、麻薬や賭博に対する認識が大甘――元時津風が弟子をリンチして殺したときに、「あいつは大麻をやっていた(=そういうちょいワルだったからかわいがってもいいじゃん)」って軽い口調で言ってたけど、これって世間一般の常識に翻訳し直すと「あいつはシンナーをやっていた(=そういうちょいワルだったからかわいがってもいいじゃん)」ってくらいの認識で話しているってことだよね――だったので、それとは知らずにパンドラの箱を開けたんだろうなぁ。

追記:「仙ちゃん」って呼ばれる奴にロクな奴はいねぇな……ってサンプルが二つしかないけどね。

2010年11月9日火曜日

報じるとか報じないとか以前の問題

昨日、安倍晋三と麻生太郎が出るっていうんでTVタックルを眺めていたら、「閣僚の問題発言」「女性問題」「発言のブレ」「事務所費問題」とかに泣かされた政権だった――みたいに回顧されていて、「いや、アレが問題だったら現政権はどうよ?」って思ったら、すぐにゲストから同じ突込みが……。

毎日失言する官房長官。自民党の緩い挑発にすぐカッとなる首相。本音を隠せず発言をガンガン修正する法務大臣。彼らが痛めつけられているのを他人事のようにニヤニヤして見守る外務大臣――社会主義政権大好きなマスコミが、どこをどう好意的に切り取っても取り繕えない国会中継を見ていると、もう報じない自由(笑)をいくら発動したところで二度と国民の支持を取り付けられないのだろうなぁと。「閣僚の問題発言」「女性問題」「発言のブレ」「事務所費問題」なんて毎日どころか6時間ごとくらいに出てきてるし。

菅は「石に噛り付いてでも4年間政権を手放さない!」って言ってたけど、このペースで支持率が落ち続けると、年明けには本格的な菅降ろしが始まるのかもね。

2010年11月8日月曜日

結局、エースさま未満とセカンドがネックだった……

戦犯は井端と吉見。ハイ、おしまい!

昨日の試合のポイントは、和田一浩選手からの何でもない返球をキッチリとフォローできなかった井端弘和選手のプレー。これをキッカケに勝ち越されたことが最後まで響いたわけで、紛うことなき戦犯だった。最終回も3球三振だったし。

エースさま未満な投手については何もいいたくない。多分、中日ファンの大多数があのピッチングに殺意を覚えたのでは? 3点差を守りきれなかった河原純一投手もどうかと思うけど、だからといってエースさま未満な投手が免責されるわけじゃぁない。あの回に中継ぎを出さざるを得ないほど不甲斐ないピッチングをしたのが一番の敗因。中7日で万全の調整が出来たにも関わらず63球でKOされるって……おおもう! 書いているだけで腹が立ってきた!

結局、この2人はシリーズ通して戦犯だった。

でもまぁ、冷静に考えれば日本一になれるだけの実力がなかったってことだなぁ。2006年は「勝ったチームが強い。でも、実力は遥かに上回ってた」って確信していたけど、今年については素直に「ロッテは強い。中日はチェンと和田以外全部ダメだった」って認めざるを得ないもの。

野手の層の薄さは本当に絶望的。森野将彦選手が抜けただけで「社会人野球強豪meets和田」みたいな打線だもの。本来なら代打とかで存在感を発揮するべき平田良介選手は空気みたいなもんだし、新井良太選手、福田永将選手なんて影も形もないものね。和田選手、トニ・ブランコ選手のお陰で地獄からの生還できたけど、結局、突き落とされたなぁ。

ハァ、ストレスの溜まるシリーズだった。

2010年11月7日日曜日

バント失敗m9(^Д^)プギャーーーッ

一瞬にしてゲッツー(笑)。
一瞬にしてゲッツー(笑)。

大事なことだから二回書いたんじゃなくて、本当に二回起きたんですよ奥さん! 延長に入ってからノーアウトのランナーが出るも、二回ともバント失敗でゲッツーなんて、高校野球でもないっつーの。この前の1アウト満塁を一瞬にしてゲッツーにして切り抜けたときもそうだけど、高橋聡文投手って何か持ってるのかね? てか、君がいなければ昨日の引き分けはなかった。

でも、一番の殊勲者は大島! 大島!! 大島!!!
超、超、超絶ファインプレー!!!!
チームを救ったスーパープレー!!!!!
いやコレ、「ザ・キャッチ」レベルのプレーだわ。シリーズで二度もチームを救うとは。てか、四半世紀来の落合ファンである手前ですら「最初から使ってやれよ!」って思うくらいだから、大多数の中日ファンは今日のスタメンを熱望しているんだろうなぁ。

――という面白イベントが1年前のことに感じるくらい長い試合だった。

何打っても正面。どこ打っても凡退。これでどうやって勝てっつーの! ってくらいに攻撃面で運がなかったなぁ。まぁ、昨日の試合で一番かわいそうだったのは、21時以降、3時間以上に渡って一本もCMを入れられなかったフジテレビでしょう。野茂? いたっけ(;^_^A

2010年11月6日土曜日

流出は問題の本質じゃないだろう

いわゆる「尖閣衝突流出ビデオ」の件。この期に及んで捏造とかいう声もあるようだけど、こんなものどうやって捏造するの! あの解像度でオールCGの映像が作れるなら、製作元のスタジオはとっくにアカデミー賞の撮影賞をとってるわな。

で、報道は一斉に「中共のスパイ船がぶつけてきたこと」ではなくて「機密情報が流出したこと」を問題視しているけど、そもそもこんな映像は機密でも何でもないからね。北朝鮮の不審船を沈めたときは、銃撃戦の一切合切を公開してたんだから。機密性という点では、こっちの方がよっぽど高いわけで。

しかも、今回のケースはマスコミ大好きの内部告発だもの。ゼネコンの談合とか検察腐敗とかの内部告発と本質は同じなわけで、義挙とまではいわないけど被告発者でない人間にとっては拍手喝采してしかるべき話でしょ? これで中共のスパイ船がぶつける気マンマンでぶつけてきたことが白日の下に明らかになったわけだから。

まぁ、『荒野の用心棒』を撮ったセルジオ・レオーネも、パクリ元の『用心棒』を見終わった後に感想を聞かれて、「で、どこが似てたんだ?」といったというから、中共(=政府の許可の下で取材を受けている一般市民)が「捏造」とか「日本が悪い」とか言うことにはどうとも思わないけど政府、与党、マスコミが揃って問題を逸らすのはねぇ……。

追記:田淵コーチ「骨盤打法」で本塁打増産だ…楽天。「うねり打法」のときもそうだけど、かつてはミスター・タイガースと呼ばれた男が手塚一志ごときのパクリをして恥ずかしくないのか? こんな自分の打撃理論を持ってない男が他人を教えるなんて無理だろ。てか、手塚をコーチにすりゃいいじゃん!

ともあれ楽天ファンにはご愁傷さまとしか言いようがないけど、他人様の不幸を周りでニヤニヤしながら眺めて喜ぶ――という悪趣味な感情を満たしてくれる存在として、「星野&田淵コンビ」以上のものはないよなぁ。

2010年11月5日金曜日

とりあえずイニングを食う役割だけは果たしたね

140km/h前半のストレートのノーコンフォークボーラーなんてプロで通用するわけないよね。てか、昨日、勝ち試合の中継ぎを使ったから「1イニングでも食わないと!」って意識してハイペースで飛ばさなかったのかもしれないけど、ハイペースで飛ばさないで勝てるピッチャーじゃないからね。もっとも、登板間隔の空きまくった中田賢一投手で勝てるなんて思ってなかったから、想定内といえば想定内。

まぁ、ビジターで望外の白星を取れたから、あとは吉見一起投手、チェン・ウェイン投手で二つ勝てばいいじゃん。成瀬善久投手だって人の子だし、かなり短い間隔で投げているから付け入る隙だって少しくらいはあるだろうし、渡辺俊介投手にしたって「一度見た&風がない」ってことでどうにかできるでしょ。何にせよエースさま未満&左のエースが一点もやらなきゃどうとでもなるんだから。

追記:【日本ハム】田中3年7億5000万円。にわか日ハムファンとしては実に嬉しいニュース。ガッツは出て行っても良かったけど、賢介は出しちゃダメ。彼こそは「“北海道”日本ハム野球」を最高レベルで体現しているプレーヤーだもの。ハムのフロントは伝統的に功労者に冷たいけど、彼くらいは引退まで抱えておくべきですよ。森本稀哲選手? ……中田翔選手が台頭してきたから、居場所がないだろうなぁ……。

2010年11月4日木曜日

昨日、早慶戦を見たけど

いやぁ凄かったねぇ……大石! 地上波でやってたから何となくみてたけど、慶応にKOされたハンカチに比べて明らかにモノが違うね。リリーフで元気一杯だからイイ球が放れたってことを差し引いたとしても差があり過ぎ。三球目の低めのストレートなんてハンカチが逆立ちしても投げられないものなぁ。

元道民の「にわか日ハムファン」としては、ハンカチがドラ1で入団してくるってのはなぁ……せっかくチームの一員になるんだから歓迎はしますよ歓迎は。でも、前々からここで書いているように、球界最高峰の客寄せパンダだった荒木大輔と比べて実力、集客力とも明らかに落ちそうな選手だものね。ハンカチで競合するなら大石に突撃するか、日ハムドラフトの定石である「現役の甲子園のヒーローを指名する」という一手を打って、一二三でも指名すれば良かったのにと思ったり思わなかったり。

てか、これでハンカチがFA資格を取るまで――そもそもFA資格を取れるまで一軍に在籍できるか否かが一番のハードルだろうけど――日ハムに居座り続けたら、北海道史上最大最強のヒーローである田中将大投手をFAで獲ることは出来なさそうだものなぁ。マー君にしても、今更ハンカチと同僚になろうなんて絶対に思わないだろうしね!

2010年11月3日水曜日

ゆずりあい宇宙

両チームともやらかしにやらかしを重ねて延長戦。英智選手までもがやらかすとは思わなかったけど、アレについて言えば「クラが捕れなきゃ誰も捕れない」ってことなのかな? まぁ、あの局面に行く前に、2番打者がどこかで一本でもヒットを打っていればラクに勝てた展開だからね。結局、セカンドで苦労しっぱなしだなぁ。ここまでの試合で額面以上に仕事をしたのが河原純一投手だけ――今日も大ピンチを飄々を潜り抜けたけど、最後の四球はご愛嬌――ってのでは簡単に勝てないよなぁ。向こうは額面以上に仕事をしているのが何人もいるからねぇ。

と、グチモードはここまで。大島洋平選手は最後の最後で額面以上の仕事したね! 普段は飄々としているだけに、あの一打で感情をあらわしたときには思わず声を上げてしまった!

この奇跡の勝ち越しを生んだのは、直前の大ピンチを切り抜けたからこそだけど、あのピンチにしたってロッテに運がなかったこと以上に、「満塁策」「守備固め」「高橋聡文投手の温存」と、延長を見越してゲームプランを組み、最善手を打ち続けた落合博満監督の凄み――サードに堂上直倫選手を守備固めに入れてなければ、ああは上手くいかなかったでしょう。森野将彦選手には悪いけど、あのゲッツーは森野選手には無理っぽい感じだったもの――が上回った感じだし。

ともあれタイに持ち込んでナゴドで決戦ができるようになったのは良かった。山本昌投手? あれ、今日投げてたんだっけ(;^_^A

追記:あと、ノムさんに一言。岩瀬仁紀投手が、なぜ最後の一人に投げるのかについては、今中慎二の名著『ドラゴンズ論』を読めば、その理由がたちどころにわかるはずです。

期待は裏切り、予想は裏切らない展開

21:00前に見るのを止めた。ホント、シーズン中と同じようなゲーム展開。負けるときの典型的なパターンだね。山井大介投手には大きな期待はしていなかったし、渡辺俊介投手の“マリン無双” だって予想通りだしね。

しっかし中日が先制した直後、明らかにテンションが落ちる古田、栗山と黙りこくる解説はいったい何なんだ? そんなに落合が嫌いか? てか“森西武”のときもそうだけど、マスコミ受けすることをしないチーム、監督のことを「不人気」って言うのはいい加減止めたらどうだろうか? 西武が一番人気あったのが“森西武”時代であり、中日の黄金期が“落合中日”――観客動員数も12球団中3位。つまり、上には巨人、阪神しかない――であることは自明のことでしょ。マスコミが勝手に扱い悪くして、「マスコミに取り上げられてませんね=話題になってませんね」って体で報道するのは、典型的なマッチポンプだと思うんだけどなぁ。

2010年11月2日火曜日

中村紀洋、「noriの決断」:その3

・中村紀洋、「noriの決断」:その1
・中村紀洋、「noriの決断」:その2

ノリがなぜ一流選手になれたのか?

ノリ自身は、<指導拒否>をして自分のスタイルを守ったことと、2年目に水谷実雄コーチから<猛特訓>を受けたことが大きかったと考えているようだ。

「水谷さんの教えは絞り込めばポイントは2つ。①フォームを気にしなくていいから、振ったあとに倒れるくらい思い切り振れ。②そのためにも右足を徹底して鍛えろ。実にシンプルですが、これが僕には合いました」(106頁)

「その肉離れした太腿は、今もへこんだまま。普通なら完全にドクターストップ状態。でも、水谷さんは痛いもかゆいも一切お構いなし。ただ、そこまで徹底してやれたのは、やはり僕に信じられる、期待できるものがあったからだと思いますし、水谷さんからそれだけの熱意も感じられたからです。だから周りには『あの人おかしい』と言う人もいましたが、僕はただ、ただ感謝。その3、4年目の猛練習が今の僕を支えてくれていると思います。やっぱり、徹底してやる時間は絶対に必要なんです。それがない選手は長くはできないし、一流にもなれない。僕はそう思います」(108~109頁)

この教えをベースに軸足を徹底的に鍛えるため、地獄の練習を繰り返したという。当時の練習メニューは8~9割がバッティング。9時スタートのキャンプでは、30分前から打ち込みを始め、本隊がスタートしたら一緒にアップして全体練習。その後はまた特打ち。19時の夕食後は夜間練習――と、1日12~13時間練習していたようだ。シーズン中も休みなしで徹底してバッティングを鍛えた結果、3年目に101試合出場し、打率.281、HR8本。4年目にはレギュラーを奪取した。

ただ、この<猛特訓>にしても、<指導拒否>と同じようにやる選手はやっているものだ。もちろんノリの練習量は大したものだろうが、それ以上にマジメに練習に取り組んだものの、目の前のチャンスを活かせず一流になれないまま球界を去った選手も数多くいたに違いない。つまり、<指導拒否>や<猛特訓>だけでは、なぜ、ノリが一流になれたのかを完全に説明し切れるとは思えないのだ。

ノリとその他の選手を分けたモノはいったい何のか?

手前は「強烈なエゴイズムと上昇志向」にあったと見る。

これはFA騒動やその後のノリの野球人生を省みていっているわけではない。あくまでも同書に書かれていることから感じ取ったものだ。

本文中に何気なく書かれている以下の一文を読んでもらいたい。

「一軍に定着するためには、今一軍にいるメンバーにいるメンバーを蹴落としていかねばならない。現実的な話ですが、一軍メンバー40人をざっと見渡して、その中で一番レベルの低い人は誰か、と考えました」(95頁)

この一文に、ノリの持つ強烈なエゴイズムと上昇志向がよく現れているように思うのだ。

プロ野球選手であれば、多かれ少なかれこのようなことを考え、競争を勝ち抜き、レギュラーを目指すものなのだろう。しかし、高卒1年目の選手が、自分の親くらいの年齢の選手に囲まれながらここまで考えられるものだろうか? しかも、この自伝は「いかに自分はマスコミに誤解されているか」をテーマに綴っているのだ。すなわち、「いかに自分は謙虚で男気のある男か」をアピールしている本で、見方によっては傲慢極まりないことをサラリと書いているということ。これまでに多くのプロ野球選手、OBの自伝を読んできたが、これほどに強烈なエゴイズムと上昇志向を剥き出しにした文章は、そうお目にかかったことはない。

もちろんこれは褒め言葉だ。このくらいにハートの強い選手だったからこそ、<指導拒否>も<猛練習>も活きたものとなり、一流選手へと成長できたのだろう。言葉を変えれば、こうしたエゴのない優しい選手、上昇志向のない選手は、<指導拒否>をしても<猛練習>をしても上手くチャンスを掴めずに埋もれていったのではないだろうか。

もっとも、過ぎたるは及ばざるが如しという言葉通り、あまりにエゴが強烈過ぎると、チームメイトやフロントから「扱いにくい選手」という烙印を押されてしまうものなのだろう。ノリを巡ってはFA騒動以降も様々なスキャンダルが報じられたが、その多くは「真っ赤な嘘」というよりは、「ある面で当たっている」ことなのかも知れない。

2010年11月1日月曜日

虫干し終了

初戦には一番コントロールの良い投手を使って攻め方を学習。2戦目以降、これを活かして戦っていく――なんてことが07年の日本シリーズ終了後に言われてましたが、エースさま未満な投手では攻め方を学習するどころじゃねぇなこりゃ……という感じで終わってしまい「さて、どうしたものか?」と思っていたのですが、昨日はヨーイドン! で4点取ってほぼ試合を決めちゃったので、あとは「使える選手、使えない選手の見極め」「しばらく実戦から離れている選手の虫干し」に徹しましたねぇ。

で、終わってみれば「井端弘和選手以外は使える」って結論が出た感じですね。森野将彦選手、トニ・ブランコ選手についていえば、逆シリーズ男にならなくて本当に良かったってとこか。でも、堂上直倫選手も打撃不振っぽいようなので、このシリーズはセカンドで苦労することになるのか? 少しでも攻撃力が欲しい状況の下で岩崎達郎選手を使うって選択はないだろうしなぁ。

それにしても河原純一投手(+三瀬幸司投手)で7回を“食える”のは本当に大きいわ。これで後ろも余裕もって使えるし、何より先発が後のことを考えないで投げられるものね。セカンドの穴は不安だけど、先発が大崩れ――エースさま未満みたいな無様な投球を――しなければどうにかできそうなのは良かった。

2010年10月31日日曜日

試合よりもフクシ君のUSのが面白かった

HR2本で勝とうなんてムシの良いことを考えてちゃダメだね。てか、こんな試合で何を書けと。エースさま未満な投手が3回で見切られた時点で敗戦処理モードだものね。鈴木正人投手、清水昭信投手を虫干しできただけで良しということかな。ま、監督も試合後の生電話で言ってた通り、「あと2つ負けるまでに4つ勝ちゃいい」ハナシなんで、その言葉を信じることにしましょ。

「クラナドまでな」
「大正野球娘も一緒に見てた」
「ハリーポッターの新作は3Dじゃない方に行こうな」

それにしてもフクシ君のユーストリームは一々最高すぎだった。声も無駄に良かったしね。しかし、フクシ君も23歳かぁ……そりゃ手前もトシをとるはずだ。

2010年10月30日土曜日

今中慎二、「中日ドラゴンズ論」:その3

「情理的な星野仙一と合理的な落合博満との対比」、「落合のメディア対策」、「中日選手が一様に地味に見える理由」など、読みどころの多い本だが、コアなファンにとって一番面白いポイントは、「第5章:中日ドラゴンズと未来」で語られている後輩への叱咤だろう。とりわけ川上憲伸投手、高校の後輩である平田良介選手に対する愛の鞭は、実にクリティカルなもの。

「ドラゴンズでいえば川上がいい例です。彼は毎年サイパンで自主トレを行っているため、キャンプ直後での仕上がりはいいですが、ゲームになると思うような結果を出せない。耳にしたことがある人もいるでしょうが、よく『川上はドーム球場以外では勝てない』と言われていました。事実その通りです。ブレーブスへ移籍した2009年、特に2010年など顕著ですが、屋外球場の多いメジャーリーグで思うような結果を得られていません」
「~~中略~~温暖な地域で自主トレを行うことを完全に否定するわけではありませんが、このようにシーズンでのパフォーマンスが出ない理由をもっと考えれば、おのずと改善策は見つかるはずです」(185頁)

「かつてのドラゴンズでは川上がその典型でした。肩に不安があったこともありますが、川上はシーズンに入るとほとんど投げ込みをしませんでした。当時のコーチたちもその点については指摘していたみたいですが、それでも改善できていなかったようです」
「だから川上はよく夏場にバテてしまうのです。ゲームでのペース配分は分かっていても、シーズン通してのそれは理解していない」(189頁)

「本人には厳しいようですが、今のドラゴンズですと平田がいい例でしょう。現在の彼は、ロッテの西岡剛と日本ハムの中田翔とともに自主トレを行っています。3人とも私の高校の後輩ですし、その縁もありみんなで行っているのでしょうが、平田は将来、どんな選手になりたいと考えているのでしょうか。本心はわかりませんが、少なくとも今のままではチームが求める選手にはなれないでしょう」
「~~中略~~もちろん、西岡はプロ野球界を代表する素晴らしい選手です。一生懸命努力もしますし、その過程で得たプロとして生きていくための秘訣は持っているでしょう。であれば、平田はそれを活かすことができているのでしょうか。聞いていたとしてもプレーに活かせていないのでしょうか。そもそも西岡は足を活かして出塁する、いわば平田とはまったくタイプが違う打者です」
「だったら、同じ高校のOBである西武の中村剛也のところへ行けばいいのでは、と私は思います。彼は2008、09年と2年連続でパ・リーグの本塁打王になっており、日本人では一番のホームラン打者です。ドラゴンズが平田に求めている長打力に磨きをかけるには、もってこいの選手といえるでしょう」
「~~中略~~自主トレは遊びではありません。その年の自分がどのように成長していくかを図るうえで最も重要な時期です。平田に限らず、他の若いせんしゅについても他球団の選手とともに行うのは構いませんが、明確な目的意識をもってやってほしいものです」(183~184頁)

なぜ彼らが自らの才能をフルに発揮できないでいるのか? 現時点では、この今中の批評以上に説得力のある論を手前は知らない。このような容赦のない“愛の鞭”は他にも所々で炸裂している。

落合ファン的な読みどころとしては、「現役時代、守備位置の変更については逐一ベンチが指示するようにお願いしていた」「間違った憶測記事を書いた記者を呼び出し『お前のところは嘘を書くのか?』と内容の説明を求めている」といった、この本で初めて明らかにされた事実もさることながら、落合自身が「打たなければ良かったHR」と後悔している91年9月1日の広島×中日戦について、今中視点で回顧しているパートがハイライトといえるだろう。

「私は3日前の巨人戦で投げていたのですが、星野監督、コーチから『ベンチに入ってくれ』と頼まれたため、リリーフに備えてスタンバイしていました。試合は、3点差で劣勢。『登板はないかな』と思っていたところ、9回表に見事同点に追い付き、私もいよいよ登板かとブルペンで気持ちを盛り上げていました。しかし、結局登板したのは当時のストッパー、森田幸一さんでした。残念ながら、森田さんが打たれてしまい、試合はサヨナラで負けてしまいました」
「私はそそくさと帰りのバスに乗り込むとすぐ落合さんに呼ばれ、こう言われました」
「『何のためにお前はベンチに入ったんだ? 投げるためだろ。なんで9回に行かなかったんだ』。~~中略~~落合さんが私を責めたのは、なぜ大事なゲームでベンチに入りながら自ら『投げさせてください』と志願しなかったのか、ということだったのだと思います」
「落合さんはあの広島戦がシーズンの今後を占ううえで大事な試合で、勝たなければいけない試合ということを分かっていて、だからこそ、私を怒ったのです」(82~83頁)

ここで落合が今中を責めていたことは初めて知った。落合自身も『プロフェッショナル』で以下のように回顧している。

「天王山に臨むにあたり、最も大切なことは何か。それは、首脳陣と選手が共通した認識を持って戦い、勝利を挙げることだ。この日の中日で言えば、投手陣を総動員してでも勝つということだった。ところが、そうした展開に持ち込みながらも切り札の今中を使わずに敗れたことで、首脳陣と選手の認識には微妙なギャップが生まれた。これは、見えないブレーキとなってチームを失速させてしまう」
「シーズン終了後、私は大野から同点3ランを放ったことを後悔した。あの場面で凡退し2対5で敗れていれば、それは『ただの1敗』になった。ところが、同点にしたことで今中投入の機会を作り、ここで首脳陣と選手の認識のギャップを露呈させ、さらに敗れたことで『優勝の行方を決める1敗』にしてしまった」
「一打席ごとに全力で勝負に挑んだ結果とはいえ、これは私が記録した510本の中でも『打たなければよかった』という思いにさせられた唯一の本塁打である」(260~261頁)

このほかにも巻末の川相昌弘×中村武志×今中の鼎談――この3人が揃えばイヤでも出てくるのが10.8の回想!――など、読みどころは本当に数多くある。野球解説本としてだけでなく、2010年に出版された全ての野球本のなかでも1、2を争うほど面白いといえる。中日ファン、落合ファンであれば文句なしに楽しめる一冊だ。

2010年10月29日金曜日

*TV覚書:洋楽倶楽部80’s(レギュラー第五回)

テーマは「感動のバラード」。ゲストは伊藤政則。

放映されたPVは以下の6本。ニコニコ動画のソースで紹介。

【ニコニコ動画】Whitney Houston - 「Saving All My Love For You」
・ヒットしていた当時は、ありとあらゆるところでかかっていたような気が。こう、これみよがしに歌い上げるスタイルは苦手だけどね。

【ニコニコ動画】【99】Cheap Trick - The Flame
・「バラードはバンドを救う」――何でHM/HR特集に続いて伊藤政則なのかと思ったら、このバンドを出して、この言葉を言わせるためだったか! 確かに起死回生の一発だったもんなぁ。最近ではアステラス製薬のCMで使われていたっけ。サビのキーボードがモロ80’sチックだ。この曲もいいけど、個人的には売れ線転向第一弾アルバムに収録されていたTonight it’s Youのがもっと好き。

【ニコニコ動画】Spandau Ballet - True
・ニューロマンティックのバンドは大体好きだけど、このバンドだけは苦手だった。この曲もどこが良いのかサッパリわからない。理由は詳しく考えたことがないので割愛。

【ニコニコ動画】Phil Collins - One More Night
・リアルタイムで聴いていたときは、この曲の良さが理解できなかったけど(MTVの録画を見ていたときに大概早送りしていた)、今になって少しだけ理解できた気がする。「売れ線ばかり書きやがって!」と、アーティスト仲間からも過小評価されたりしているけど、こうした評価の多くが嫉妬なんだよねぇ。

【ニコニコ動画】The Cover Girls - Show Me (ショウ・ミー)
・PVは初見。サビの振付といい、メイク、髪型といい80’s臭さで窒息しそうだ!(もちろん褒め言葉です)。

【ニコニコ動画】221 高画質、高音質で見る洋楽名曲選 Foreigner - I Want To Know What Love Is
・ルー・グラムのルックス以外は非の打ち所のないバンド。ネスカフェのCMみたいなPV(ってCMがパクったんだけど)が懐かしい。In my life~♪からサビまでの流れは、歌詞、映像、メロディ、演奏が見事に融合していて本当に素晴らしい。

この企画は深夜だからこそ成立するものだよなぁ。それにしても伊藤政則の話術と解説は、他のゲストと比べるまでもないほど図抜けてるわ。もう、高嶋兄と伊藤政則、ジョン・カビラのローテでいいんじゃね?

今中慎二、「中日ドラゴンズ論」:その2

ここまで書いてきた<今中のスタンス>を踏まえたうえで、同書の内容を振り返ってみると、この<今中のスタンス>こそが、“落合中日”(落合博満は「監督+チーム」という呼び方を人一倍嫌っているが、ここでは「2004年から2010年の中日」を指す言葉として便宜上使わせてもらう)の強さの深層を掘り下げるためのカギとなっていることが良くわかる。

なぜなら、“落合中日”の強さの深層は極めてシンプルなものだからだ。

「なぜ、ドラゴンズは勝てるのか」
「その答えは、簡単です。そしてこれは、今回の本を出すにあたって、落合監督からいただいたコメントがすべてを言い表しているでしょう」
「『プロにとって当たり前のことをしているだけ。それが中日の強さ』」(16頁)

そのうえで、「当たり前のことができるチーム、選手は、プロでさえ本当に少ない」とし、“落合中日”がどのような当たり前のことをやっているのかを詳らかにしていく。

恐らく今中は、やろうと思えばいくらでもひねった書き方をしたり、ハッタリをかましたり、穿った視点で切り込めたことだろう。NHk野球中継での話し振りや、TV解説者としては珍しいほど日頃からマメに取材している姿勢を見れば、テクニカルな書き方で読者を説得することも簡単にできたはずだ。

それでも敢えて当たり前のことを当たり前に書き、“落合中日”の強さをありのままに伝えてくれたからこそ、“落合中日”の強さの理由として多くのファンが議論し、推測していたファクター――「軸が2人だけのローテーション」「4~6月までは若手試行期間」「かけがえのない岩瀬の存在」「選手起用の明確な基準」「メディア対策の計算と意義」……etc――が、ほぼ事実であったことが確かめられたわけで(今中はシーズン中に何度も落合取材し、確証を得た上で書いている)、この点だけをとって見ても、「中日や落合に興味がある野球ファンであればすべからく読むべき本」と言えると思うのだ。

と、ここまではコアな中日ファン向けのハナシ。中日、あるいは落合のことを良く知らない野球ファンや、「なんでアノ貧打、アノ陣容で優勝できたの?」と、中日の強さについてぼんやりとした印象しかないライトな中日ファンにとっては、“落合中日”の最高の入門書となろう。一々、スポーツ紙や専門誌、ファンblogをチェックせずとも、これ一冊を読めば“落合中日”の強さの理由がたちどころに理解できるはずだ。
(つづく)

2010年10月28日木曜日

今中慎二、「中日ドラゴンズ論」:その1

◆目次
・第1章:中日ドラゴンズが勝つ「当たり前の理由」~明確なシーズンプラン~
・第2章:中日ドラゴンズの「不気味」さの理由~先入観を作りだすメディア対策~
・第3章:中日ドラゴンズの監督力~星野イズムと落合イズム~
・第4章:中日ドラゴンズの伝統力~なぜ、投手力が強いのか~
・第5章:中日ドラゴンズと未来~ファンと一体感のあるチームに~
・特別収録:川相昌弘×中村武志×今中慎二 「鼎談 外から見たドラゴンズ、内から見たドラゴンズ」

同書の内容は、中日のエースだった今中慎二が「2010年のドラゴンズの強さ」について、自らの体験(80年代後半~90年代にかけてのドラゴンズ)を振り返りつつ、「現在の強さ」と「伝統の強さ」を選り分けて検証しているというもの。

正直なところ、書かれている内容には何ら目新しいところはない。2010年のドラゴンズがなぜ強かったのか? について、具体的に語っている点は、すでにスポーツ紙や他の論者が言い尽くしていることでもあり、コアな中日ファンにとっては言わずもがなのことしか書かれていないといっていい。

実際、第1章の内容にしても、「全選手が一塁まで全力で走っている」「キャンプ時からシーズン後半に合わせて調整している」「練習量が極めて多く、かつ豊富」――といったことを今中の言葉で語りなおしているだけで、読者のなかには「こんな中身のない本を出して、バカにしているのか?」と思う人もいるかも知れない。

しかし、同書で今中が書いているような「いわずもがなのことを書く=当たり前のことを当たり前に書く」ことは、実のところ誰にでもできることではない。

自分の主張、言葉がビジネス(ギャラのランク、解説者としての“格”など)に直結する野球解説者の多くは、「読者へのサービス」「自身の能力の誇示」を目指し、当たり前のことを当たり前には書かかない。ほとんどの場合、ひとひねりして書いたり、ハッタリや長広舌をかましたりするものだ。最近の野村克也の著書は、その典型例だろう。このようなスタンスで書けば、信者からは「こういうことは彼にしか書けない」と支持されるものだ。批判的なファンからは様々な誹謗中傷を浴びるものだが、このようなスタンスで書いていれば、少なくとも「お前はこんな当たり前のことしか書けないのか?」という非難だけは浴びせられることはない。

当たり前のことを当たり前に書かないということは、ある意味で、自分のプライドを守る“安全”なやり方といえる。

翻って同書は、ともすればファンからバカにされかねないストレートな書き方を通している。この潔い姿勢! そして何より事実を事実として書く、自分の都合で捻じ曲げない筆致は、近年の野球解説者の解説本にはほとんど見られなかったものだ。
(つづく)

2010年10月27日水曜日

「中日ドラゴンズ論」が凄く面白い件

「仕事も一段落したし、そろそろデータクラッシュした『noriの決断』の残りを書き直さないとナ」と思いつつ、八重洲ブックセンターのスポーツコーナーを眺めていたら今中慎二の新刊『中日ドラゴンズ論』(ベスト新書)を発見。いかにも中日優勝の便乗本くさかったので立ち読みで済まそうとしたら……何コレ、超面白いんですけど!

というわけで、なけなしの¥780を支払ってゲットしたわけですが、この本、今年出た野球解説本――自伝や技術書ではなくてOB解説者が書いた解説本のこと――の中では抜群に面白いです。もちろん四半世紀来の落合ファンにして中日ファンだからこそ楽しめたという側面もあったりするのですが、そうした事情を差し引いても、OB解説者が書いた解説本としては出色の出来です。

何が凄いのか? どこが素晴らしいのか? については後日改めて。ともあれ他人の著作の帯にコメントを寄せたのがドアラとフクシ君くらいという落合博満が、帯で「プロにとって、当たり前のことをしているだけ。それが中日の強さ」と“マジメに推薦”していること。そして、中身を読む限りこの推薦が“義理”じゃない――すなわち野球に関しては人一倍厳しい落合が公認した「落合中日」に関する読み物――ってことは確信できました。中日や落合、星野仙一に興味がある野球ファンであればすべからく読むべき本、と思いますね。